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はかる気持ち  作者: 夢呂
【第一章】
63/250

社長と美琴

「ねぇ、美琴ちゃん?」

撮影が終わり帰ろうとしていたところを、美緒が引き止めた。


「はい、何ですか?」

美琴は呼ばれて振り返る。


『あの子は…何も知らないんだ…君と結婚していたことも…だから何も言わないでくれ』


「―――――…」

美緒は、真太に言われたことを思い出して、言おうとしていた言葉を飲み込む。


「社長?」

美琴が首をかしげて美緒を見る。

「あ…、今日の撮影もバッチリだったわねー」

美緒が言いたかったことの代わりに笑顔でそう言うと、美琴が喜んだ。

「ありがとうございます!」


「社長も、元々モデルやってたんですか?」

美琴が質問する。

「え…」

美緒は、その質問に言葉を詰まらせる。

(私は…確か…)


「だって社長、すごく美人だしスタイル良いから…」

美琴が尊敬の眼差しで美緒を見つめる。


「やってないわよ?――――いやぁね、そんな褒めても何もあげないわよー」

慌ててはぐらかしながら、美緒は焦る。


(私は…確か…)



思い出せそうな記憶を…出てきそうで、出てこない記憶を…。


(私は高校を卒業して…アルバイトしてお金を貯めて…確か…アメリカに渡ったわ。)


そこで…自分は何をしていたのか…。

なぜアメリカに行ったのか。


(そこから先がどうしても出てこない…)


美緒は、帰っていく美琴の背中を見つめながら…その背中に誰かの面影を感じていた。


(美琴ちゃん…会えば会うほど―――不思議な子だわ…)

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