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はかる気持ち  作者: 夢呂
【第一章】
52/250

変化する距離、変わらない二人

『友達として、律季のことは好きだから』

(誰にでも“好き”とか言うなよ…バカ…)


「―――相馬さん、モデルになったらしいね」

無表情で蛍が美琴の載っている雑誌『May』を見ながら言う。


「へぇ、そうなんだ…?」

学校帰りに寄った蛍の部屋で、

美琴のことを考えていた新太はドキッとしながら答える。


「確かに美人でスタイル良いもんね」

蛍が不機嫌そうに言う。


「そうだね…」

(―――もう俺の手の届くことのない…すごく遠くの存在(ひと)みたいだ…)

新太は、雑誌の中の美琴を見つめながらため息をつく。


――――そんな上の空な新太を、蛍は見つめていた。

(そこは、ウソでも否定して欲しかったのに…新太のバカ)


「新太、今日は遅くなっても大丈夫なんでしょ?」

蛍は新太の顔にそっと両手を伸ばす。

(今日こそ、新太と…)


「あ、今日はごめん、そろそろ帰らないと…」

新太は、そんな蛍の雰囲気に気づいたのか、顔をそらしながら言う。

(今日は珍しく、美琴が仕事(モデル)しない日だから…)


「新太、変わるって言ってくれたのに…何にも変わってないじゃない…」

蛍は拗ねたように言う。


新太はハッとして…そんな蛍にキスをする。


「ごめんな蛍、本当に今日は…」

キスをしたあと、新太が至近距離で言う。


「じゃあ約束して?」

新太の言い訳を遮るように、蛍が真顔で言う。

「明日は、ずっと一緒にいてくれるって」






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