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はかる気持ち  作者: 夢呂
【第三章】
186/250

フラグ

『新太に、来て欲しいんだ…』


押し付けられたチケットを眺めて、新太は困っていた。

(え…今のって…?もしかして木下は…ーーーー)


今の今まで雫の気持ちに全く気が付かなかった新太は、

急に気まずい気持ちになる。



「マジか…」


美琴の親友だと思って、今まで接してきただけに、

ショックでもある。






「お、それってB校の学祭チケットじゃん」

チケットを眺めてため息をつく新太に、教室に入ってきた斗亜が声をかける。


「なんで持ってんだ?友達でも居んの?」

「…―――うん、まぁ…」

“友達”なのかどうかも、今となっては怪しいところだ。

新太は言葉を濁す。


「俺も行こうかなー、B校入ったことないし」

斗亜が楽しそうに言うと、


「あ、じゃあこれあげるよ」

ホッとしたように新太がチケットを渡そうとする。


「馬鹿か、新太が行かなきゃ友達が困るだろーが。一緒に行くんだよ」

呆れたように斗亜が新太をど突く。


(一人で行くよりマシか…)

「はいはい…」

新太は渋々返事をする。




「律季も呼んで、三人で行こうぜ」


「律季…も?」


「え、別に良くね?」

新太がなぜそんな乗り気ではないのか分からず、斗亜が聞き直す。




『なんかもう、面倒くさくなったわ…彼女とか―――』


新太はあの日以来、律季とは会ったり話したりしていなかった。


(律季も、まだ美琴が好きなのか?)

聞けない本音、言えない本音を胸に隠して、新太は頷く。


「うん…分かった」

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