表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
はかる気持ち  作者: 夢呂
【第一章】
115/250

中学からの仲間

(ほたる)っ」

蛍は、朝から同じクラスの女子達数人に囲まれた。

中学から一緒で、仲も別に悪くはない。


「どしたのみーちゃん、そんな怖い顔して」

蛍と仲の良い科狩(かがり)七星(ななせ)が、蛍より先に尋ねる。

「今朝の話、知ってるでしょ?」

みーちゃん、こと三河(みかわ)美佐子(みさこ)が怒ったように蛍の座っていた机に手をつく。

「瀬戸くんと、律季、相馬さんと登校してきたって」


「あぁ…、それ蛍に言うの?」

七星(ななせ)の声が少し低くなる。

美佐子の顔が少しだけこわばった。


「だ、だって、蛍…瀬戸くんとも、あ、ほら…律季とも付き合ってたし。あんなモデル気取りの女に盗られるの、うちらも黙ってらんないもん」


「蛍とお似合いだったのに…」

「そうだよ、あんな見た目だけの女より蛍のがかわいいし」


「相馬美琴、ちょっと調子に乗りすぎじゃない?ちょっと忠告しに行こうよ」



()めて、みーちゃんもみんなも…」

「蛍?」


「律季にフラれたのは、相馬さんのせいじゃないし。新太と別れたのは…私も納得してるから」


「蛍…なんて良い子なの…」

美佐子が美琴を庇ったのだと余計に変な勘違いして、蛍の心の広さに感激する。


「やっぱり蛍だったら良かったのにね」

「うん、かわいいし、性格も良いし…」

「蛍とならって、皆諦めつくのに」

ブツブツ言いながら、美佐子達は自分たちの場所に戻っていった。


「蛍…大丈夫?」

「七星…ありがと」

七星が傷の癒えていない自分を気遣ってくれる、

それだけでも蛍は救われた気分だった。


「みーちゃん達も、悪気はないんだと思うよ」

美佐子達を見ながら、七星がため息をついて言う。

「分かってる」

蛍は小さく笑って言う。


中学から同じ仲間ならまだ許せる。

でも高校から入ってきた余所者(そうまみこと)に、あの誰にも執着しない律季をあっさり奪われた。


それどころか、

律季と同じく人気の高い斗亜を友達として側におき、

さらにはイケメンでひそかに人気の編入生、新太までが蛍と別れて彼女(そうまみこと)を好きだという。



持ち前の美貌で学年の王子三人を独り占めして、涼しい顔をしてすましている。



そんな編入生の相馬美琴は、

中学からの女子(なかま)達からしてみれば、“邪魔者”、“疫病神”だ。



(――――相馬さんの存在は、確かに律季を変えたわ)

蛍は授業中に、外を眺めて思う。


(新太も…私と別れたらなんだか前より男らしくなった)

グラウンドにいる新太は、キラキラ輝いて見えた。


相馬美琴(あのこ)に、私は何も敵わない。

あの子は、何でも持ってる。


でも私は…――――――。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ