プランを提示せよ!
リューイです。
めっちゃ忙しいです。
前は城の兵隊も200人しかいませんでした。
それが今は600人もいます。
飯も食えば酒も飲みます。
治安が良いのが幸いです。
敗残兵も人の子。飯を食います。
捕虜になっている人達も300人はいます。
怪我も手当してやらなければなりません。
戦死した人達の埋葬もしなければなりません。
首領のカイさんは何もしません。
いや… しているのかも。
姐さんの相手を…
「こちらの資料をご覧下さい」
「…う、うむ。」
「このまま手を講じない場合、1ヶ月以内にこの町は破綻します。
領主軍の糧秣を再配分しました。この町の正規軍のみで1ヶ月と10日分。捕虜を含めて20日間。この町の住人に適宜徴発をしても1ヶ月には足りません。
如何にするか判断をお願いします。」
「むぅ。」
「プランA、解散。この町の適正兵数は200人になります。つまり、貴方達がこの町に来る前の人員が適切です。」
「むぅ。」
「プランB、リストラ」
「むぅ。その…リストラってなんだ?」
「リストラクチャリングです。本来の意味は再構築ですが、この場合にはダウンサイジングつまり規模縮小です。捕虜の首を切ります。無論言葉通りの意味です。」
「おめぇ…可愛い顔して怖いこと言うな。いいか。あいつら俺達に降ったんだぞ。これを殺してたら大義名分が無くなるだろ」
(大義名分なんて言葉知ってたんだ)
「聞こえてるぞ。」
「ではプランC。食料及び金を奪取してきて下さい。」
「なにっ?」
「収穫期まで後半年。及び領主軍の侵攻を考慮すると糧秣10ヶ月分は最低必要となります。それと先の戦いでインフラの一部破損が認められたのでその修復に金が必要となります。また、兵舎も不足しております。貴方達が星空の下で暮らしたいのであれば問題は解消しますが、急を要するのであれば割増しの金穀を積まなければなりません。」
「…簡単に言うとどういうことだ?」
あまりのバカさ加減に姐さんの怒りのゲージが上限突破した模様です。
襟首を掴んでカイさんの首を引っ張りあげてます。
「いいか。よく聞け。120km先の砦の軍需倉庫からかっぱらって来い。失敗したらケツから手突っ込んで奥歯ガタガタ言わせんぞ。分かったな?」
カイさんがまた目を白黒させてフリーズしてます。
「返事!」
「Yes!Ma’am!」
あらら。股間を蹴られてますよ。
あれは「私はママではない」との意思表示ですね。