少女Aの思考
家族へ、ごめんなさい。
親友へ、ごめんなさい。
幼なじみへ、ごめんなさい。
わたしを助けてくれた人たちへ、ごめんなさい。
弱いわたしで、ごめんなさい。
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーー
ーーーーー
ーーー
ー
暗い、誰もが灯りを必要とする時間。
とある屋上のビルに少女はいた。
黒の制服を身にまとい、まるで死人のような顔色をした少女。
身をフェンスに預け、下をうつむいている。
お腹・・・すいたなぁ・・・。
そういえば自分は朝から何も食べていないじゃないか、ということに気づいた。
こんなときでも、正直者な自分の腹に思わず自嘲の笑みを浮かべてしまう。
でも、もうそれもおしまい
物語は終わりを告げる。
身を預けていたフェンスから身体を起こして、一歩前へ進む。
途端に息をするのも苦しくなる風の抵抗がわたしに襲いかかる。
さようならわたし。
さようなら世界。
願うならもう二度とこの地を踏むことがありませんように。
数秒後、目の前が真っ暗になった。