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爽香と愉快な旅の仲間たち。

お気に入り登録が100名を越えました!ありがとうございます。

近いうちにお礼小話が書けるように頑張ります。

バーニー神官長が護衛を選んでくるといってから約一週間。

その間一度も顔を店に来ていない。

役職が忙しいのか、それとも護衛を選ぶので難航しているのかは知らないけど全くの音沙汰なしというのもどうなのかなぁとちょっと気になっていた。


「サヤ様、よろしいでしょうか?」


一日の始まりはエレーナさんから「本日の学習スケジュール表」を貰うことから始まるのだが、今日に限っては授業が始まる前に声が掛かった。


「なんでしょうか?スケジュールに変更がありましたか?」


「はい。先ほどバーナビー神官長からご連絡がありまして、サヤ様の護衛が決定したので午後からご紹介したいのでお時間をいただきたいとのことです」


おー、ようやく決まったのかー。

もちろん私に異はなく、午後のお茶時間前の1時間ほどを顔合わせの時間としてとってもらった。




そしていよいよ旅の仲間たちとの対面である。

まぁ、この時間を取るために今日の各種授業は全て15分ずつ切り上げることになったが、授業内容自体は予定と寸分変わらなかったのでかなりハードなものになったけど、それも気にならないほど楽しみだったからよいとしよう。


メリッサさんにお茶の支度をしてもらい、シーラさんとヴァレリアさんに手伝ってもらい着替えを済ませて待っていると時間ぴったりに部屋の扉がノックされた。


「どうぞお入り下さい」


ヴァレリアさんが神官長たちの来訪を告げたので私が許可するといつもと変わらないローブ姿のバーナビー神官長と、おお、久しぶりに見たアレックス王子も一緒だ。

他に軽鎧を着けた男性が二人と白いローブ姿の男性が一人入室して来た。



あれ?確か護衛の騎士が3人の魔術師が3人って言ってなかった?

もしかしてまだ選抜メンバーが確定してないのかな?


私の表情を読んだようにバーナビー神官長がすっと膝をつけば一緒にやってきた男性三人も同じように膝をついた。


「サヤ殿におきましてはご機嫌麗しく。本日は「神」探索のためにご同行いたします護衛をご紹介させていただきます」


流れるような口上と完璧なまでの礼に内心目を見張る。

おお、この人、本当に外面がいいのね…


「まずこちらの二人が武官として護衛を勤めさせていただきます」


紹介された一人眼の男性は濃いこげ茶の瞳に黒の瞳。とはいっても、光の加減薄墨のようなきらめきが見える20代前半に見える青年だった。


「お初にお目にかかります。グレイグ・ジェイスと申します。近衛隊第三小隊、隊員です。サヤ様の御身をこの命に代えてもお守りさせていただきます」


正式な礼をして深く頭をついたグレイグ青年に軽くうなずきを返す。

(これもエレーナさんから先に言われていたことで全ての紹介が終わってから声をかけるのがしきたりだそうだ)


続いて藍色の髪、同じ色の瞳の男性も同じように礼を取る。


「お初にお目にかかります。私はカーティス・バルム。近衛隊第2小隊副官を務めております。この度の重要なお役目、騎士の剣と魂に誓ってお仕えさせていただきます」


カーティスさんはどこからどう見ても「騎士!」というのを体現しているかのようにバッチリと決まったイケメンだった。

うーん、きっとモテるんだろうなーとついつい思ってしまう。


「そしてこちらが魔術師として同行することになったギル・ノエルです」


バーナビー神官長に紹介されたのはうちの双子兄たちと同じ年ぐらいに見えた青年だった。


「ギル・ノエルと申します。「神」の探索に同行できる行幸を感謝いたします。私に出来る範囲で精一杯お仕えさせていただきたいと思います」


そういうギルは金髪碧眼。典型的と言っていいほどの美少年である。


「あれー、ギル君もサヤ様と一緒に行くのー?」


思わず感心してギル少年を見ていた私の後ろから素っ頓狂な声が上がる。


「ば、ばかっ!このような場でいきなり大声を上げるやつがいるかっ!」


「えー、でもわたしも一緒に行くんだよー?ギル君知らなかったでしょー?」


素っ頓狂な声の主はシーラさん。

同じ神殿に属する魔術師なので見識はあるだろうけど、それにしても随分仲がよさそうだ。

でもそれより気になるのはシーラさんも旅に同行してくれるの?


「そうですよー。わたしだけじゃなくてー、ヴァレリアさんやメリッサさんも一緒ですよー」


にこにこして教えてくれるシーラさんを隣に立つエレーナさんが額を抑えながら注意する。


「シーラ、おしゃべりがすぎますよ。ご紹介は私からと言っておいたはずですが」


「あ……、申し訳ありません……つい……」


「貴女のおしゃべりがこの先災いの元とならないようにしっかりと注意してくださいね」

はーい…とエレーナさんにしかられたシーラさんがしゅんとうなだれる。


「サヤ様、先にシーラが話してしまいましたが、私のほうからも正式にご紹介させていただきます。サヤ様付の侍女としてメリッサとヴァリーリアを推薦いたします」


エレーナさんの言葉にメリッサさんとヴァレリアさんがうなずく。

気心の知れた二人が付いて来てくれるのは私としてもとても嬉しいところだ。


「そしてシーラですが彼女は魔術師としての役でやはり同行させていただくこととなります。この件に関してはバーナビー神官長の推薦でもございます」


シーラさんがにこにこと笑っているが、なんだろう、ギル君の機嫌があまりよくない気がしますよ…?


「そして最後に、私バーナビー・ルーンと」


「オレ、アレックス・エフェノールもついていくぞ」



はいぃ?!この国の神官長と第一王子様がくっついてくるってそんな豪華…もといお約束破りのパーティーってありなんでしょうか?


開いた口がふさがらないというのはこのことを言うんでしょうかねぇ?

なんだか先が思いやられるパーティーになったようです。

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