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under 500 Ⅱ

ナスだけ食べる為ならば

掲載日:2022/11/26

 ナスが好きだ。とても好きだ。でもピーマンと一緒に、たまに出てくる程度だった。


「お母さんね、ナスが普通なの」

「えっ?」

「ナスが好きでも嫌いでもないの」

「ああ」

「好きで栄養があるものと、普通で栄養がないもの、どっち選ぶ?」

「好きなもの」

「お母さんね、ナスが普通なの」

「でもワタシは、ナスが好きなの」

「ママは普通なの」

「分かってる」

「たまにならいいわ。少しならいいわ」

「どのくらい?」

「展開したピーマンに、隠れるくらいかな」

「うん。分からないけど、分かった」


「ピーマンは、毎日食べてもらうわ」

「ピーマン、そんな好きなの?」

「好きだよ」

「ああ」

「はっ今、脳がピーマンのクセに、みたいな目で見たでしょ?」

「見てないよ見てないよ」

「あんたさ、自分をABCランクの一番上のAマンにした場合、ママはPマンだと思っているでしょ?」

「いやっ。Bマンくらいだとしか」

「はいダメです」

「何がダメなの?」

「ナス料理は今月はなすです、あっ無しです」

「わ、分かったよ」

「どうせ、ママの頭はピーマンですよ。自覚してますよ。IQであなたに負けてますからね」

「そんなことないよ、ママ」

「許してよ。全アルファベットを、会話に登場させることが出来たら、許してよ」

「あのさ、全然怒ってないからね」


「ナスいいわよ。自分で料理するならいいわよ」

「ありがとう」

「コーンフレークは、毎朝食べるのよ?」

「あっうん」

「栄養表の面積、半端ないから」

「そうだね」

「ナスの栄養表なんて、ホントにナスみたいだから。ナスよりも細くて、小さいくらいだから」

「うん。ありがとうね、ナスを認めてくれて」

「いいえフフフ」

「今、アルファベットのEとFを登場させようとしてた?」

「あっ、バレたか」




 ナスだけでいい。ナス以外は、苦手だから。ナス以外、すべて普通だった。でも、すべて苦手になってしまった。だから、ナスの栄養素だけで、生きていけるようになりたい。


「はいこれ」

「ママ、なにこれ?」

「誕生日プレゼント」

「オモチャじゃないみたいだね」

「うん、薬だよ」

「薬が苦手なの知ってるよね」

「うん、知ってるよ」

「で、何の薬なの?」

「ナスの栄養素を、一日に必要な栄養素に変える薬」

「そんなのがあるの?」

「あるのよ」

「じゃあ、飲もうかな」

「よかった」


「それで、誰が作ったの?」

「オー、ケー、エー、エー、エス、エー、エヌって人が」

「お母さんね」

「うん」

「ママ、製薬会社の人だもんね」

「うん」

「もしかして」

「え?」

「もしかして、アルファベットを全部、会話に登場させるやつ。まだ続いてたの?」

「あっ、バレたか」

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