第9話 楽しむ余裕なんて、到底ないはずなのに。
なんだろう。もやもやするのは。と考えたことは誰にでもあるのだ。
それを打破するには、友人や家族に頼るしかないのである。
灰原「うわ。」
俺の携帯に見たことないくらいの着信が入っていた。
時間は日曜日の8時である。
すべて、「和賀」という文字であった。
灰原「掛けなおすか。」
和賀「もしも~し。」
灰原「もしもし、灰原ですが。和賀先輩どうしたんですか?」
和賀「あぁ、バラッチ。今から遊ぼうよ!」
という、言葉で電話を切られ俺は駅に向かった。
和賀「お~い。バラッチ。こっちこっち!」
灰原「お待たせしました。」
角田「あんた遅いわよ。どんな遅起きなのよ。」
伏間「おはよ。灰原君。」
角田さん?日8に起きたのは多分早起きに入るよ?
伏間さん。おはよ。
和賀「あとは、わらじーと雨宮先生だけだね。」
灰原「すいません。質問いいスカ?」
和賀「はい、バラッチ。」
灰原「これなんの集まりなんですか?」
和賀「よくぞ聞いてくれました!これは、今度の中間考査のための勉強会だよ!」
灰原「勉強会?」
そう、俺が通う私立斎野西高等学校は進学校であり、
埼玉10名門の一つであって考査も毎月のように行われる学校なのである。
今日は1個上の藤原先輩と和賀先輩と
教師である雨宮先生に勉強を教えてもらうらしいのである。
藤原「お待たせ~。あれ?雨宮先生は?」
和賀「それがまだ来てないのよ。バラッチ、連絡先とか知らないの?」
灰原「逆に何で知ってると思ったの?」
角田「あんだけ、仲がいいからてっきり知ってるのかと・・・。」
伏間「え?灰原君。雨宮先生のこと狙ってるの?」
灰原「そんなわけないでしょ。俺はまだ年下のほうがいい。雨宮先生はなんか、姉というかそういう感じの人なんだよ。」
角田「たしかに、恋愛感情というか姉弟感覚のほうが近いわね。」
伏間「私は灰原君がおにいちゃ・・・」
和賀「あ!きた。遅いよ。雨宮先生!」
雨宮「悪い悪い。昨日飲みすぎたせいで・・・。灰原肩貸してくれ・・・。」
灰原「まったく、いい年して自分の肝臓との話し合いどうなってんすか?」
雨宮「ふふふ、灰原。お前も3年後こうなるんだよ。」
灰原「3年後はまだ未成年すよ。5年後でしょ。」
和賀「じゃ、雨宮先生のうちに行こう!!」
雨宮「え?」
和賀「ちゃんと金曜日言ったでしょ?」
雨宮「いや、聞いてないぞ?」
灰原「和賀先輩なんて言ったんですか?」
和賀「え?『日曜に勉強会したいんで雨宮先生も参加してください。』って言ったよ?」
角田「先輩、それは許可じゃないです。」
藤原「がわわ・・・。」
伏間「じゃあ、どこでやります?」
雨宮「仕方ないな。お前らうちにこい。学校には言うなよ?」
という感じで雨宮先生の家に行くことになったのである。