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SEVEN GIRLS  作者: 白木飛鳥
12/13

第12話 からかいつつも照れ隠しを繰り返す

次の日、雨宮先生の部屋から出て伏間を家まで送るということになった。


 伏間「ねぇ、灰原君。」

 灰原「うん?どうしたん?」

 伏間「昨日、雨宮先生と夜話してたよね?」

 灰原「あぁ、寝られなかったからね・・・。」

 伏間「どんなこと話してたの?」

 灰原「あぁ、まぁ、雨宮先生が俺のことをからかって自爆したんだよ。」


伏間は「どういうこと?」という顔をしながらこちらを見ていた。

確かにそのような顔になっておかしくない。


 伏間「じゃあ、また、今度学校で会おうね。」

 灰原「あぁ、じゃあ、またな。」


伏間と別れてから家の方へ歩いていると雨宮先生が車に乗って現れた。

「乗れ」と目で合図されたので乗り込んで車は発進した。


 灰原「どうしたんですか?」

 雨宮「あぁ、お前が大事なものを忘れていたのでな・・・。届けに来てやった。」

 灰原「え?ほんとですか?最後出るときにチェックしたのにな・・・。なにを忘れてました?」

 雨宮「それはお前の家についてからのお楽しみだ。」


そういって、法定速度を守りながら飛ばして車が動いていた。

家に着くころはとっくのとうに顔がすべて乾燥していた。


 雨宮「ほらよ。お前の忘れ物だ。『No.008 星屑のレインズ』だ。」

 灰原「え?何もしてませんけど・・・自分。」

 雨宮「いいんだ受け取れ。」


すると、先生が鳴り響かせていた車によって親が出てきた。


 母親「だれよ!って我が息子・・・。そして、先生じゃないですか・・・。」

 雨宮「あぁ、お母様。お世話になっております。すみません、うるさくしてしまって。」

 母親「いや、いいのよ。先生送ってくださったのですか?」

 雨宮「あぁ、はい、ですが、もうお暇致します。」

 母親「なにいってるの、先生。ぜひ上がってください。」


逃げようとする雨宮先生、おいかけるわが母親。それを見る息子兼生徒。

自宅前でそのような光景が繰り広げられていた。

その次の場面では雨宮先生は捕まり我が家でお茶を飲んでいた。


 母親「雨宮先生はおいくつですの?」

 雨宮「28です。」

 母親「ご結婚は?彼氏さんは?」

 雨宮「いえ、していませんし、いませんね。」

 母親「では、息子なんてどうですか?」


ド直球すぎるし、聞いたら引くレベルの提案だが仕方ない。

わが母親はそういう人間なのである。


 雨宮「そうですね。息子さんはきちっと私の希望を叶えてくれますし、器量もいいので、いいかもしれませんが息子さんと私は生徒と教師。その恋愛が許されるのは物語の中だけですので生憎ですが・・・。」


雨宮先生は1000点満点の解答をしていた。しかし、それを上回るのが母親である。


 母親「では、息子と先生が生徒と教師の関係でなければよろしいんですか?」

 雨宮「いや、卒業後とかでは・・・。」

 母親「では、息子を転校させましょう。」


そこにいた無口な父親が「え?」と答えた。

そして、母親を止めた。

とりあえずは一件落着となった。

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