(3)アデル・グランツ
7日目
扉が開いた。
「お父様、失礼いたします。」
「うむ、どうした」
父は椅子に座っていた。
「速急にお伝えしたいことがありまして、お見苦しい姿ですがお許し下さい」
「許そう。話せ」
この父は、ボンボンの貴族ではなく、小さい頃から武芸などもしていた。昔王都を騒がしていた盗賊団をひとりで片付けたこともあるそうだ。
なので普通の貴族なら相手が汚い姿だと会う事はまずできないがそれどころではないと父は状況を一瞬で判断をしていた。
そしてこの父親は一瞬で急がなければならないことだと判断したんだ。
「はい、廃村への調査に向かったところ、ゴブリンはいませんでした。しかしながら、オークが30……いえもしかすると40匹以上いたかもしれません。なのでもしかすると……オークロードが現れた可能性があります」
この瞬間に父が何を思っているかは分からない。だが、目が……顔つきがいつもと違い、すごく真剣そのものだった。
「……そうか、わかった。報告ご苦労であった。アデル休んでおけ」
「はっ」
部屋から出てもまだ少し緊張していた。
ただ逃げる事しかできず、体をボロボロにして父に会ったからだ。正直に言うと……「二度とこの家の門を踏むな、出て行け」と言われるかと思っていた。
波紋にならず、よかった。
さてと、報告もあったことだし風呂にでも入って血と汗と泥を流そう。
体を洗いお湯につかる。体がほぐれていく気がする。そして改めて実感した。自分の不甲斐なさを……
アデルは風呂から上がるときれいな服に着替え、靴と防具そして剣の手入れに向かう。
小さい頃から父に、
「アデル絶対に剣の手入れを怠ってはならない。手入れを怠っていると肝心なところで剣が折れることがある。いいか、絶対に剣の手入れだけは行ってはならんぞ。それと靴と防具も手入れなどをしておけ。靴は強力な敵が出た時は、逃げなければならない。徒死には馬鹿がすることだ。僕はお前を守っている最後の壁なんだそっちも手入れを怠るな」と言われたことがある。
今回はそれをとても実感した。靴のサイズ等が合っていないと、すぐに足が痛くなる皮がめくれてくる。全然使い物にならなかった。むしろ邪魔だった。なので自分の合うサイズに新調しようと思う。
剣も軽く丈夫なものにして、柄の部分も自分の手に馴染むようにしなければならないと感じた。
防具も走ったりして邪魔になるようでは意味がないそちらも動きやすいように新調しなければならない。
「やることが多いなぁ」
少し愚痴が零れてしまった。
だが彼は、やる気に満ち溢れた青年でもあった。
一応1週間チャレンジ終了です
途中少し遅れましたが何とかほぼ連続で投稿しました
今回の経験を得てこれからは土曜と日曜に投稿することにします
時間とかはあんま決めてないんですけどまぁいい感じにやってきます
あとブックマーク登録とレビュー、感想とかそういうのお願いします
誤字脱字報告も受けているんでよろしくお願いね
今週の9月19日、21日どちらかに更新します




