表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ハッピートリガー!  作者: YuTalos
第1章
1/33

プロローグ

この小説は、サバゲーの用語やルール説明、サバゲーを取り巻く環境などの要素を多分に含みます。

サバゲーを知らなくても楽しめ、この物語でサバゲーを知り、やってみたいと思えるような小説を目指しています。


 これは、サバイバルゲームがもう少しだけ、人々の生活に浸透した世界の物語。

 1人の少年が銃と出会い、仲間との絆を深めていく、そんな物語。


 20XX年 4月某日

 私立大豊大学 入学式


 満開の桜が咲き誇る大学の構内へ、新年度の入学式を終えた新入生達を体育館が吐き出している。

 普段はスポーツマンが汗を流す体育館も、今日はすし詰めにされたスーツ姿の新顔達にどことなく辟易しているようだ。

 まるで早く出て行けとでも言わんばかりに、出入り口から黒い塊を吐き出し続けているのだった。


 南部(なんぶ)レイジもまた、そんな中の1人だった。

 身長170センチ程度、特段筋肉質というわけでもなく、太っているというわけでもない。所謂中肉中背という表現がぴったりの体格を、今はおろし立てのスーツで包み込んでいる。


 大学への入学を機に家を出て、大学の近くに一人暮らし。

 高校時代は帰宅部で、とりたてて目立つことも無く、よく言えば代わり映えのしない、悪く言えば陰鬱とした日々を送っていた。

 正直に言って、大学生デビューでちょっと何か新しいことを始めて見たいお年頃だった。いや、かなり。


 退屈だったガイダンスや入学式もやっと終わり、明日からの楽しい学生生活への期待でレイジの胸が期待に踊る。

 体育館の外から聞こえてくる活気のある声に、自然と足が進んでいく。

 そんなレイジが体育館から出て目にしたのは、新入生を覆い尽くさんとする無数の部活動・サークルの勧誘だった。


「野球部員募集中! 高校球児よ、あの時の熱意をもう一度!!」

「テニスサークルに入ってみないか!? 未経験者大歓迎!わいわい楽しめる人歓迎中だよ!」

「漫研はこっちだ! 入るかどうかはウチの秘蔵書を見てからでも遅くは無いぞ!!」


 どの部活動・サークルも新入生を獲得しようと躍起になっている。

 その姿はまるで、獲物を狙う肉食獣のようだ。


 肉食獣にしては自己主張が激しいなぁ、とレイジは独り言ちる。

 新しいことにチャレンジはしてみたいが、ガッチガチの体育会系は今から始めるにはだいぶ厳しい。

 ちょいとナンパなサークルも、レイジとしてはあまり魅力が感じられないでいた。


 きょろきょろと辺りを見回しながら人混みを掻き分けていく。

 強引な勧誘もいくつかはあったが、曖昧な笑顔でごまかす。

 そうして構内を幾ばくか歩いていくと、サークル勧誘の輪を少し遠巻きに見ている数人のグループにふと目が止まった。


 そのグループは、メンバー全員が迷彩服を着込んでいた。

 ラグビー部のゴツい肩パッド、テニスサークルのユニフォーム、登山同好会の暑そうな登山服のなかでも、その緑の迷彩服はとりわけ異彩を放っていた。


 大学の構内に迷彩服というある種異様な出で立ちのグループに、レイジは思わず立ち止まってまじまじと見つめてしまった。

 そうしていつしか、そのグループの1人と視線が交差する。


「あっ……」


 溢れた呟きはレイジのものか。それとも。


 目が合った瞬間、迷彩服がものっすごい勢いで走ってきた。

 目線を外すヒマも無く、瞬きしたら目の前にいた。


「サバイバルゲーム、やりませんか!? 」


 それが、レイジとサバイバルゲームとの出会いだった。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
小説家になろうSNSシェアツール
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ