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昨日の敵は今日の〇〇??  作者: 蓮野ツバキ
天子と天使編
20/22

第20話 昨日の事故は今日のツブヤキ??

「ですから!お兄ちゃんは何者ですかって聞いてるんです!」

「いやいやいや、そんなこと言われても。」


 カナタは言葉につまってしまう。

 無論、カナタが状況を理解しているはずもなく、答えられないのも当然だが。

 それでも少女は聞き続ける。


「誰なんですか!お願いですから答えてくだしゃい!」

「あ、噛んだ。」

「噛んでません。噛んでませんってばー!」

「うわっ!……ちょ、止めろって!」


 馬乗りになって、ポコポコと乱打してくる。

 この行動は、必死に噛んでないアピールなのだろうが、正直、全く痛くない。

 むしろ、乗っかっている態勢がすごく問題である。

 ちょっとはだけた服のまま、俺に覆いかぶさるような態勢で、俺を叩いているのだ。

 こんなところを誰かに見られたら、一瞬にして牢屋行きである。

 強引に引きはがし、そこらに投げる。


「とりあえず落ち着け!俺は御影カナタってんだ!何もしねぇから!」

「……ぅぅー。何するんですかぁ。」


 少女は頭を抱える。

 軽く投げただけのつもりだったのだが、そんなに強く頭を打ったのだろうか?

 痛みに耐えながらゆっくり立ち上がる少女に、少し罪悪感が湧いてきた。

 しかし、謝ろうとして近づいた俺に待ち受けていたのは、もっと不幸なことだった。


「おい。大丈夫かッ……!」


 ……転んだ。

 幸い、俺は怪我1つしなかった。

 …………が、それ以上に不幸なのは間違いない。

 不幸と言ってしまうのも申し訳ないのは分かっている。だが、あえてここは言うべきだろう。


 ……これは、不幸な事故である。




「……ッ!!何てとこ触ってるんですかっ!!!」


 思いっきり魔法でぶっとばされる。

 当然である。胸を触ってしまったのだから。

 会ったばかりの人の胸を触ってしまったのだから!


「お兄ちゃんの変態!!えっち!!何で知らない人の胸をそうやって狙うんですかっ!!」


 相当お怒りのご様子。しばらくは返していただけそうにございませんな。

 追い詰められたカナタは、覚悟を決め、全身全霊をもって謝罪をすることにしたのであった。






「なるほど。お兄ちゃんは悪い人ではないんですね。よく分かりました。」


 少女は、何度も何度も縦に頷く。

 少しばかり早とちりしてしまった。そんな顔をしている。


「私はここの担当になってる、ルミナ・ケイリと言います。よろしくお願いします。」

「こちらこそよろしく。さっきも言ったが、俺は御影カナタ。一応『勇者』だ。」

「ふぇ!ゆうしゃしゃみゃ!」


 驚きを隠せないのか、またも噛んでしまった。

 正直、少女というよりも、幼女に近い気もする。


「最初から言ってくださいよ、もう!それならここに来てもおかしくないんですから!」

「……何言ってんだこいつ?また何か秘密がどーたらこーたらなのか?」


 こほんと、小さな咳払いをして、何やら語りだそうとしている。

 ほんと、こうゆうシリーズ多すぎだろ。


「私はっ!『流境(るきょう)』の天子ルミナ!ありすちゃんから、あなたの話は聞いているのですっ!」

「な、なにー。」

「ちょ、わざとらしいです!もっと頑張って驚いてください!」


 もっと頑張れって言われても……。そう簡単に俺は驚かない。

 なにせ、俺はここまで多くの事実を知りすぎたんだ。

 そんな俺に、その程度のことは『驚愕』の事実として受け付けられない。


 出されたお茶を1口。……ん、結構うまいな。


「『変態未遂』のカナタさん。」

「……ッ!ゲフォ!」


 あ、やべ。また変な声出てしまった。

 まぁ、飲んでる途中でそんなこと言われるなら仕方がない。


「ありすちゃんのお風呂に侵入し、えっちぃことをしようとしたそうですね。」

「い、いや、それは単なる事故だ!それに何かちょっと話が盛られてないか?」


 俺の否定を聞く様子は、全く感じられない。

 むしろ……さらにひどくなりそうなような。


「そして今回。私の成長中の胸をこねくり回し、挙句の果てにぺろぺろしたいと考えるなんて。」

「おい何かまた盛られてますけど!何かよく分かんないけど、天子さんって被害妄想が激しいの!?」


 全力抵抗である!

 こんな時に、レディーとしての扱いはできない!

 そして!

 俺の威厳をこれ以上失いたくない!


「もう遅いです!天子に支給されてるパソコンには、『ツブヤッキー』なるものが存在するのです!これをポチってしまえば、全ての天子に情報が行き渡るのです!」

「止めろォ!そんなことしたら、ありすにどんな目に合わされるか……。てか、何でパソコンがあるんだよ!」

「うるさいです!胸をもみもみしちゃった罪、味わうがいい!」

「お前らの方がよっぽど『魔王』じゃねぇかーーーーーーー!!!!!」


 俺の叫びも届かず、俺の犯罪歴みたいなのが天子の間にまた広がった。

 この後、ありすに酷い目に合わされた俺の身にもなってくれ。

 …………あと、このツブヤキは天子の間で誹謗中傷の的になり、コイツは雑用にしようという考え方が天子の一般的な考え方になった。

 このドS天子どもが。






 一方、リアの方は……。


「カナタどこー?」


 まだ、近くを探していた。


天子はまだまだ増えます。

天使の方も、お楽しみに。


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