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昨日の敵は今日の〇〇??  作者: 蓮野ツバキ
冒険の始まり編
1/22

第1話 昨日の喧嘩は今日の召喚??

初投稿です。よろしくお願いします。

 これは、とある世界で起きてしまった偶然の産物なのである。

 どこの誰も望まない……。いや、それこそ1番の被害者は俺たち2人だろうか?

 正直なところ、こんな事態が起こることがおかしい。

 なんなら、神様で定例会議を開けばいい。うん、それがいいんじゃないか?

 そうだったならば、俺だって……。

 え?どうしてこんなに嘆いているかって?

 そこまで聞きたいのならば仕方がない。語ろうじゃないか、俺たちの冒険を。

 お前ら、心の準備はできたか?

 せめて語り継いでくれるぐらいはしてくれよ。

 これは、ある世界に召喚された『勇者』と『魔王』のお話だ。




 柱と柱の間から、神秘的な光が差している。

 神柱(ピアーズ)と呼ばれるこの場所は、その神々しさから神聖な場所とされている。

 普段では賑わっているというのに、今この場所には、誰も寄り付かない。

 なぜなら、そこには『勇者』と『魔王』がいるからだ。

 辺りを見渡しても、そこにいるのはたった2人だけ。

 黒い髪と白い髪、剣と魔導書、2人は正反対とも言える存在に近い。

 その内の1人、御影(みかげ)カナタはキレていた。


「なぁ、自称魔王さんよ。いい加減にしろってんだ。こっちはもう我慢の限界なんだ。」

「そう言われても、魔王と呼ばれるからには、魔王としての覚悟ってやつがあるのよ。」

「そうかそうか。なんなら魔王辞めてみればいいんじゃね。そしたら案外モテるかもな。」

「ふぇ?」


 『魔王』さんの"情けない声"。カナタにクリーンヒット!

 2人に数秒の沈黙が……。もちろん、2人だけなので誰の声もしない。


「そっ、そこまで言うなんて聞いてないわよっ。」

「はい?」

「だって……、そうゆうことを……、想像し……。」


 『魔王』の顔は真っ赤っ赤。ツッコまずにはいられな~い。


「はいそこ!」

「ひゃい!」

「……もういい。ツッコむレベルじゃない。だいたい、その反応はおかしいだろ。」

「どこがよっ!私は『魔王』よ。受け付けないツッコミはないっ!」

「おい!その言葉、どこで知ったんだよっ!勝負の時のシリアスモードを返せ!返しやがれ!」


 無意味な言い争い(たたかい)の中で思う。なぜいつもこうなるのか、と。

 行くところには必ずいる。コイツがいる。

 ふざけんな!今まで何度邪魔されたか。

 俺がここに来てからずっとだ。

 『勇者』として召喚され、この世界に来た時の期待を返せ!

 そんな事を考えていると、遠くの方から声が聞こえてきた。聞き覚えのある声だ。

 

「カナくぅーん!」

「やっと来たか、桃香。」


 その少女、斎藤桃香(さいとうももか)は、長い茶髪を揺らしながら走ってきている。……ものすごく遅いが。


「もう!なんで手紙を残して置いて行っちゃうの!私、仲間だよ。」

「寝坊したお前が悪い。5、6回……いや、もっとだ。俺は起こしに行った。」

「だからってぇー、置いて行かないでよー。」

「甘えんな!起こそうとしたら、艶めかしい声出したのは誰だよ!」

「ありゃりゃ。そりゃだめだ。」

「納得したなら行動しろよ!早起きしろよ!」

「了解しました~。」

「おい、反省してねぇな。」


 桃香はユルい。ゆるキャラだ。運動音痴や寝坊癖がその証拠だ。

 なのに、どうして大きいのか。ただただ大きい。その魅力に、俺は勝てない。


「あのさぁ……、いつまで待たせるの?」

「お前が冷静になるのを待ってたんだよ。」

「私はいつでも冷静よ。テンパったりしないっ!」

「だから、どこで知ったんだよ。まぁいい、今度は本気だ。」

「そっくりそのままお返しよ。手加減なんてしないっ!」


 ……今度こそ、仕留めてやる。剣を構え直す。

 そしてそのまま……切る。

 その瞬間、『勇者』と『魔王』は光に包まれた。

 見覚えのある光だ。そう……これは……。


「嘘だろ……。おい、またかよっ!ふざけんなぁー!」


 叫びながら、存在が移り変わっていく。

 こうして、『勇者』と『魔王』は消えていったのだ。

 異世界の魔法陣の中に……。

2週間くらいに1回は更新できるように頑張ります。

遅れてしまったら、ごめんなさい。


追記・設定のために、本文に内容を追加しました。

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