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ガイジって呼ぶな!  作者: 都山 夕
5/8

第5話

夢を見た。


白い煙の中で、影のが二つあって、僕に何か言っているような気がするんだけど、声は聞こえなくて顔も見えないんだ。


たぶん、お父さんとお母さんなのかな?って思ったんだけど、なんだか怖くて僕からは近づくことができなかった。


しばらくすると、次第に白い煙?霧?が濃くなって影が見えなくなってしまったんだ。



朝起きると、ズボンが冷たかった。いつもはおねしょなんてしないのに、怖い夢を見たせいだ・・・


朝施設の人が来てズボンと下着を代えてくれたけど『漏らすくらいなら、オムツしてくれよ。ガイジなんだからよ・・・』と、言っていたので、僕は聞いてみたんだ。


ガイジってなんですか?って。


そしたら施設の人は『お前みたいなの頭の弱いバカのことだよ。どうせ教えても忘れんだろ?』って、言ってました。


やっぱり、悪い言葉だったので、とてもガッカリしました。


確かに僕はバカだけど、覚えたことは絶対に忘れたことはないんだ。


ほんとうだよ。


今まで、一度だって覚えたことは忘れたことがないんだもから。






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