第8話 初めての外人の敵
今日は、コンサートだ、毎日2時間の練習は欠かさないが
俺の、せいで合同練習が少ないので、ミスしないか心配はある
リハーサルでは、うまくいった、舞台のそでから覗くと超満員
モチベーションを上げるため、踊りまくる。
キャー。キャーと黄色い声援。
舞台は最高潮! 舞台の端から端を駆け回る。
スポットライトを浴びて、のりに乗って、歌い、踊りまくった
2時間は、あっと言う間に終わった。快い疲労感が纏い、満足だった。
シャワーを浴びて、帰りの車に乗ろうとした時
目の前に、背の高い外人が立ちはだかった。
フアンだろうか? まさか男性だ。表情は穏やかな笑みを浮かべている
流暢な日本語で
「コンサート素晴らしかったです。」
と告げた。
「有難うございます。」
握手を求められたので、手を出したがそのまま引っ張られた
「なにを?」
とっさに言ったが、それ以上は声にはならなかった
薬を嗅がされたのだ、遠のく意識の中でザブ。。。。。。
意識が戻ったのは、白い部屋ベッドに寝かされていた。
ここは?、どれだけ寝ていたんだろう。
部屋を見渡す、カメラがある、見られているんだ
なら、間もなく誰か来るだろう。
暫くすると、あの外人が入って来た。
「お前!俺は殴りかかろうとして、崩れた、あれ???」
「無駄だよ。弛緩剤を打ってある、君のザブルス君が出てきたら
面倒だからね。それと、交信してもらっても困るので神経剤も混入
してあるので、ちょっとおとなしくしててもらおうか。」
何か言おうとしても、声にならない。
どこの国の人なのか、何が目的なのか
ザブルスの事も知っていた、それだけに恐怖を感じた
こいつらの目的は、俺とザブルスか。
弛緩剤と神経剤でザブルスはおとなしくなるとは思えないが
たぶん、寝てるのだろう。
薬が効いていてザブルスが出て来れないと思っているのなら
そのほうが敵を欺ける。
かおりは、たぶん俺の事を見つけてくれる。
憑依の本には、憑依した者同士は通じ合えるとあった。
問題は、彼らが俺に何をしようとしているかだ。
俺は寝台に乗せられたまま、移動していく
行った先は、研究室か?
身体は固定されMRIの様な、機会に入れられた
何をされるのか怖い、不安がいっぱい
自由がない、叫ぼうにも、叫べない!!!!
かおりは、10年間研究材料にされていたのだった。
こんなに、不安だったんだと自分がされて本当に解る。
でも、俺はここから反撃に出る!遣られっぱなしではない。
俺には、ザブルスの力も入っている、並みの人間と侮るなよ!
機械から出された時に、あっと言わせてやる!
両手に,気ずかれ無いように、ゆっくりと電撃を貯め込む
俺の電撃が、MRIの様な機械にシンクロしているのか
部屋全体が、バチバチと異様な雰囲気と照明も点滅している
「ハッ~!!!」電撃を思いっきり放った。
俺を拘束している手足のベルトも粉砕した。
部屋は爆音と煙と怒号の中、外に出に逃げた
俺を追いかけてきたのは、あの外国人だった
「何の目的で、俺を襲った!!」
奴は、ほくそ笑みながら、右手を俺に向けた
咄嗟にヤバイと思い、身を翻したが
ヒュンヒュンと複数飛んで来た何かが俺の頬をかすめた
かすめた頬から,血が一筋流れた。
「これは??お前、超能力者か!」
そう言いながら俺は電撃で応戦した。
奴は、ニヤと笑いながら、結界を張り即流された。。。
これは!油断ならない奴だ。
俺は走りながら、次の一手を考えていた。
ブーツから短刀を取りだした、これは曾祖母から
もらった物で魔力を込めるとサーベルになる
大上段に構え奴に飛びかかった。
奴は、腕を振りかぶったそこには何も見えなかったが
サーベルにガキンと鈍い音と火花が走った
痛ッ!手がビリビリしびれる、太刀筋が見えないのに
当たると非常に重い。
こいつは、人間だ、だがただの人間じゃなく、人工で
超能力を最大限に引き出し高めた、傭兵ってとこだろうか
こんな奴が、何人かいれば国家転覆も出来そうなほどに
戦闘能力が高い。
こんな組織があったのか政府は何をしているんだ
ともあれ、危険な組織なのは解る、そうとなれば手加減はいらない
複数の魔法を絡ませ攻撃する、風魔法で突風を起こし足元をさらう
バランスが崩れたところを、剣で突く!
「あまいわ!」
するりと抜けられたが、スピードはこっちが速い
「させるか!」
すぐさま電撃を打ち、行く手を阻む。
相手の右手は要注意だ、そこから見えない刃が飛んでくる
奴の手を、止める!風魔法で、砂を巻き上げ、目をくらませ
剣を振るった、ザン!と鈍い音、奴の右手が落ちた。
そのまま剣を翻し、奴の胸を貫いた。
嫌な気分だが、殺らなければ、俺が殺られるところだった
暫くして、クルルがすっ飛んでやってきた、
かおりになって俺に飛びついて来た
「ふえ~~~~ん。。。。。猛にもしもの事があったら
かおり、生きていけない!」
「何をばかな事を。」と言いながら俺はかおりを抱きしめ
髪に顔を埋めた。いい匂いがした。
パトカーのサイレンが聞こえてきた。
面倒な事になるので逃げよう。俺は鷲の式神を出し暗闇の空に
かおりと共に消えた。
今日はザブルスが居なくても、何とかなったが
今回の事で、あの組織が動いて来るのは目に見えている
情報がほしいな、柿原さんは、何か知っている可能性は?
国家間の何か大きな陰謀がある様な気がしてならない
こう考えていたら、重く暗く不安になって行く。」」
「ん~~~~もう、考えていても。風呂入ろう。」
岩風呂の様な、風情ある、俺のお気にの風呂だ
少し照明が落ちている、精神安定とゆっくりするには
そのほうがいいのだ、湯気の向こうが揺らめいている
「な???妖魔か?」
構えた。確かめるように近ずく。。。と。。。キャー。。。エッチ。。どすけべ~。。
あら、かおりが入っていたのか。。。。
なにも。。。どすけべって。。。。
はぁ~~、いいじゃねえか。。今日は最悪の日だ。。。