第4話 かおりとの仲
あら。どうしましょう。
あれから、かおりの様子がおかしい?
柱の影や扉の影から、こちらの様子を覗っている。
声を掛けようとすると逃げてしまう
昨日の事は、マズかったなぁ、、、
。。。。やっぱりまずかったわ。。。。
はぁ~~~~どうしよう?
俺が性急過ぎたのか
ザブルスが怖かったのか、
ゆっくり話して誤解を解かないといけない
このままだと俺が落ち込んじゃうよ。
まず、ザブルスだよな、声を掛けてみようか
答えてくれるだろうか、なんにせよ話すことだ
。。。。。。「おい。ザブルス!」。。。。。。。。。。。。。
。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。
。。。。。。「ザブルス君、聞いてる?」。。。。。。。。。。
。。。。。。。。。。。。。。。。
。。。。。。「ザブルス様?」
「おうよ。儂に用かね?猛くん。」
なんだよ。聞こえてんじゃねえかよ、やっぱり居丈高だな
「んーっとね、俺と君の関係ってどう捉えたらいいのかなと思って」
「そりゃあ、なんだ儂は、お前の守護神だな。」
「なら、俺を守るんだよね。俺の邪魔はしないよね」
「間違っていたら邪魔するかもよ?」
「なら、かおりの事だけど、あれから怖がちゃったじゃないか」
「そうなのか、すまなかった。かおりちゃんって可愛いだろ
儂も好きになったんだ、そりゃイチャイチャもしたいよ
だってさー、仕方ないだろ?儂とお前は表裏一体なんだよ。
その証拠に、儂の力が少し入ってしまってるので
お前の身体も変化があるだろ?
お前が影響を受けているように、儂もお前から影響を受け変化している。
それまでの儂は、殺戮のザブルスと妖魔からも恐れられていた。
封印されている間は、お前を支配するのを今か今かと
虎視眈々と狙っていた。
しかしだ、お前の受けた痛みとか喜びが伝わってくるたびに
何かこうむず痒い、今まで感じなかった、感情の様なものが
儂を少しずつ変化させていったのだ、儂自身も驚いている
ともあれ、儂はお前。お前は儂だ!
なので、かおりにキスしても、儂もキスした感覚はあるのだぞ。
もっと、発展してお前が、かおりに、ファックしても儂も興奮するのだ」
ええええええええええええ
「それって、監視されてるみたいじゃないか。」
「まぁそういうことだ。がはははははは~~~
とにかく、お前は儂にとって面白い存在なんじゃよ、んじゃ、あばよ。」
「あーーおいおい、ちょっと待てよ、まだ話ついてないから
あら。。。。いなくなったか。。。。
ったく。。都合のいい時だけ出てくんなよ」。。。。。。。
ザブルスがかおりの事好きだったとは、ム~~~~ん。。。
かおりに迂闊に手は出せなくなった。
かおりの事は暫くそっとしとく事にしよう。
~ ~ ~ ~ ~ ~
数日、ほったらかしにしていたメールを開けてみた
政府の要人からの訪問したいとのアポだった
「ふう~。。どうしようかなぁ、
挨拶程度なのだろうか、そんなんで訪問はないだろうし
政争の具に利用されたくはないしな、曾祖母の知り合いなら
そんなことはないかなぁ。まぁ面倒な話は嫌だしなぁ」
でも、俺はすべての事に全力で真正面から取り組むと
決めたのだ。
話を聞いてからでも、即答だけは避けるようにしたらいいか
3人にも相談したらいいしと思い、返信だけはしておいたほうがいいかな
それが礼儀だしなと送信した。
ふう~、飲み物を飲みながらソファーに座り思索していた
んと、オズオズとかおりが入って来た。
俯きながら俺の顔を見上げ様子を覗っているのが
実に可愛い。
平静を装い 「ん?どうしたの?」って聞いた
「うん。。。隣 座っていい?」
「いいとも、おいで」俺は少しずれて席を広く開けた。
かおりは緊張気味に座った。。。。。沈黙が苦しい。。
耐えきれず、
「この前は、ごめん。」と謝った。
「ううん。ちょっとビックリしたけど、猛のこと好きだし」
顔が耳まで真っ赤になっている。可愛くて抱きしめたい。。
でも、いかん、きっとザブルスが出てくるに違いない
かおりが俺に寄りかかってきた、おお~いかん興奮すると
ザブルスが~。。俺は、かおりから少し距離をとった。
かおりは半泣きの顔になり、「ごめん。」と席を立って逃げるように
部屋を出ようとした。
俺は、慌てて、かおりの手を繋ぎ止めた。
「そうじゃないんだ。」そう言って
かおりに、ザブルスの事を話した。
かおりは、驚いた顔で聞いていたが、暫くの沈黙の後
「解ったわ。あとは私の問題だけね。」
そう言って、意を決したように
「私は、構わないから、猛に違いはないし、大好きなので。」
そう言った瞬間、俺はかおりを抱きしめ押し倒した。
いかん、俺の理性がぶっ飛んだ、
あら、ザブルスも出てきた。。だめ、もう止めれない。。。。
* * * * * *
幸せな朝だ、光輝いて世界が違ってみえる。
傍らには、かおりが寝息を立てていた。
緊張がほぐれたのか、髪から耳がピョコンと立っていた
シッポも見えている。其れがまた、とっても可愛く見える
頭を撫でて暫く顔を見ていた。
抱きしめたいと欲望に駆られたが、
また、ザブルスが出てくることになる。
今は、我慢、もう少し寝かせておこう
シャワーを浴びて、コンピューター室に向かった。
政府の要人の情報を調べる為だ、
「柿原洋一郎 46歳 」
防衛庁の副次官、防衛大学を首席で卒業
個人人脈は凄くて、各界の名前が連なっている
次期大臣にもなる人とも噂されている人だ。
こんな、凄い人が俺になんの用ようだろう?
あまり、関わりたくは無いけど
まあ、いきなりこの人じゃなくって秘書が来るはずだろうけど
何か、大きなものに、巻き込まれていくかのような不安はある
色々考えていたら、後ろから抱きつかれた、かおりだった。
おはよう、と耳元で囁かれたらもうたまらない。
いかん、、、いかん、、かおりを引き離して朝の
挨拶に頬にキスをした。
うん。これぐらいなら、やつは出てこない。
かおりは不満そうだが、朝から3Pはいくら俺でも。。。
「んー、失礼! 俺は紳士なのだ。
政府の要人と会見するほどに礼儀と常識をわきまえた
大人の男なのだ。」自分でも、訳の解らない事を言っている
少しテンパッテいる俺がいた。
かおりは苦笑していた。