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第17話 閃いた?

戻って来れたんだ。。。。。

ベッドで窓からの、やさしい風を感じていた。


魔界の出来事を思い出さずにはいられない。

オブライエンとサラディーンの事を思うと、やりきれない思いを、拳でベッドに炸裂させる

人を操る魔族。。。。許せない、憤懣遣るかたない。。。思わずぎゅツと拳を握りしめる

そこに、かおりが入ってきた。


「んー。。猛~~ごめん。。。大丈夫?。。グスツ。。許してね。グスツ。ズズズー」


目を真っ赤に泣き腫らし、涙と鼻水でぐしゃぐしゃになっている。


「ぷぷー。なんだよその顔ぐしゃぐしゃじゃん。あはははは。」


「だってー。かおりが猛を刺したんだよ。全て解ってて、どうにもならないなんて

自分が刺された方がよかったのにって、うえええええン。。。猛が死んだら、かおりも

死ぬ、死んだ方がいい。グスヒックヒック。」


俺は慌てた。「なにバカなことを言ってるの、俺は生きてるよ。あははは、酷い顔だ、頼むから

笑わせないでよ、痛いんだから、んで薬が効いてきて少し眠いから、後で話そう。」


そう言って、かおりには出て行ってもらった今は俺にも余裕はない

オブライエンとサラディーンの最期を見てしまった今、正直辛い。

自分を責めてばかりいる、かおりを見るのも、しんどい。

サラディーンも、かおり以上に苦しい思いをしたのだろう、オブライエンは自分が殺したんだと

可哀想に、自分を追い詰めて、追い詰めて、死んで行ったに違いない。あの魔族許せない!

怒りで、腕がブルブル震えた。

コンコンとノックがし、よオツ!って大和さんが入ってきた。


「あー大和さん、今回は足引っ張ちゃってー心配かけてすみませんでした。」


努めて明るく振舞ったつもりだった、しかし声は上ずっていた。

「いやいや、剣は心臓を外れてはいたが、肺を少し傷付けているそうなので絶対安静だから

屋敷に着いた時は、出血多量で、体温も下がり、唇も真っ青になっていたので、

正直持たないんじゃないかと心配したがやはり、お前はタフなやつだ。安心したぞ!」

と頭をポンと叩いて笑ってくれた。大和さんの優しさが嬉しい。


「今は、ゆっくり傷を治して、その間にあの厄介な魔族の対処も考えたらいい

その期間だと思って治療に専念しろ、あとかおりも甘やかせてやれ。」

大和さんは、ニヤリと笑った。


「え?なにを」と言いながら顔が赤くなる。


そうだ、解っている。かおりのケアもしてやらないとなぁ。

ふう~~。ため息をつきながら目を閉じた。



*  *  *  *



眩しさに目が覚めた、風でカーテンが揺れるたびに眩い光がチラチラ差し込んで来る

薬のせいか良く眠った。

横には、かおりが椅子に座ったまま、ベッドに突っ伏して寝息を立てていた。

顔を覗き込む、


「あら、相変わらず酷い顔のままだわ。。。。。」


ふう~~ため息が出て、少し上げた頭を枕にポフと鎮める。

点滴のついた腕を少し動かし、かおりの頭をそっと撫でた


「う~ん。猛。」と言ったが、どうやら寝言らしい。


俺は、ふツと笑った。

あの魔族が取り付いたのが、かおりで良かったかもしれない

俺に取り付いていたら、2人共殺していた可能性もある

そう思うとブルツと震えた。。。。。


暫く、呆けたように天井を眺めていた。

実体が見えない敵かぁ。。。。ふう。。。


いや、見えなくはないか、確か霧か靄の様な感じだった。

うっかりすると見落とす様な、確かそんな感じだった。。。。




* * *





そうだ!!!俺は、ガバッと起きて、自分が怪我人だった事を思い出した


「いててててて~~~~!!」

寝ていた、かおりがビックリして起きた


「あら。猛!駄目よ。動いちゃ」


「ああ、起しちゃったか、ごめん」


急に起き上ったので、胸の包帯からは血が滲んでいる。

しかし、そんなことは気にならなかった。


「ほら、傷口が開いちゃうでしょ、動かないで!」


かおりに、ベッドに押倒される。その方が痛い!痛い!


ふう。かおりの力はすごい


「徹さんに電話したい!」


「なら起こしてくれたら、取ったのに」


口を尖らせて、かおりがそう言いながら携帯を取ってくれたその手を俺は、引っ張った。


「あ!」かおりは、引っ張られて俺の上によろけたが、俺の上に倒れてはと

咄嗟に両手を枕に置いた、そのせいで顔が近い、かおりの顔は真っ赤だ

俺はかおりの襟を掴んで強引に引き寄せ

キスをした濃厚なキス。


「むふ?。。んー。あふ。ん」


かおりは、俺の顔を両手で包んで、俺のキスより濃厚なキスで返して来る

愛しさが込み上げてくる様な咥内愛撫にとろけそうになる

長い長いキス。ようやく唇が離れると、かおりはうっとりとした目で俺を見つめる


「猛。生きていて良かった。」また涙が溢れている。

頬に伝った涙を、俺はそっと拭った。



* * *



俺は、徹さんの作ったメットが効果があるかもしれないと閃いた!!!

あれって相手のステータスとか解ったなぁ

人間では、見えない、物を感知するかもしれない、そう思うと試してみたくて

仕方がない、どうして為したらいいかも解らないが



まず徹さんに、電話だ!!






徹さんは、直ぐに来てくれた。


「猛~!  お前また無茶をしたんじゃないか?

でも、帰って来れて良かった。良かった。」と

俺の肩を叩く


「ちょっと、痛いんですけど!」


「ああ、ごめん。ごめん」と言いながら徹さんは笑っている。


俺は魔界で起こった出来事を一部始終話した。

徹さんは、うんうん、ほお~~と聞いていたが

人に乗り移る妖魔の話から、顎に手を当てて何か考える様に聞いていた

そこで、俺は徹さんの作ったメットの事を切りだした。

その妖魔に通用するんじゃないかと?


徹さんは、顎に手をあてたまま宙を睨みながら何か考えている風だった。

やがて徹さんの口が開く


「正直、俺にも解らん。あれは生物を感知して反応、分析する、実体がいまいち

解らない様な敵なら、反応しないかもしれない。。。。」


「。。。」


「しかし、まてよ。。妖気を感知出来たら其れは可能になるか。」


「ううむ。。。」徹さんの思索は続く。。。。





「暫く時間をくれ!」


俺の顔が、パツと輝いた、こう言う時の徹さんは頼りになる

きっと良い物を作ってくれるに違いない


話していると、かおりが夕食を、持ってきた


「徹さん、夕食、食べて行って」かおりが言ったが


「いや、少し試してみたい事もあるので、帰ります。猛が元気になったら

一緒に食事したいです、猛!ゆっくり養生したら、若いんだから直ぐに良くなるよ!」

そう言って、また肩をポンと叩いた。


「徹さん!痛いですって!!」


あははははと笑いが響いた。その雰囲気に俺は和んだ

徹さんが、帰った後。かおりが覗き込んで


「猛。ごはん、食べさせて あ。げ。る。」

悪戯っぽく、かおりが笑顔で俺にエプロンを付ける


「いいよ!自分で出来る!」


「我儘いわないの!!!怪我人なんだから!!」


今日の、かおりは、いやに強気だ。


「はい。はい。」看病されるのもいいなって思うおれは、Mかなぁ

かおりの胸が目の前に、チラチラ、うううううう胸が傷で痛いのか、良く解らん是も拷問に等しい。。。

のだった。。。。。。。。





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