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第10話 まさかの展開

不安要素はまぁ、片がついた。

しかし最近、ザブルスが出てこない何してるんだ?

ウザイと思っていたが、あの人狼の顔を見ないと何だか調子狂う


「おおおおおおおおおおおぃ~~~~。ザブルス様~~~~。」

てへ、自分で言って照れる。。。。。。。。。


あら?返事がない?。。。。。。


まさか、こんなに長く寝ているはずはない。

何かあったか?でも、ザブルスは強い

損所そこらの敵は目じゃない。

でも、以前魔界に引きずりこまれた時に会ったあの巨人

あれと何かあったかも知れない。。。。。

ん、戦いになって怪我して戻って来れないんじゃないか?

それとも、相手に捕まって、拘束されているとか?

~~~何か、悪い事しか浮かばない


「ヤバ。。。ザブルスの事が本当に心配になってきた。」


落ち着け、コーヒーを呑む。。。。。。。。。。。。。。。

落ち着け、音楽を鳴らす。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。

落ち着け、TVを付けてみる。。。。。。。。。。。

魔界に言ってみるか。。。って、どういう風にしたら行けるんだ?

。。。。。。。。。。。。。。。。

。。。。。。。。。。。。。。。。

そうだ!!!試してみるか。

あの鉢巻は、徹さんに預けたままだが。

銀の呪文の腕輪、足輪はある、鉢巻はないが、銀の呪文のネックレスも

してるし、。。。。試してみるか。。。。


かおりに言ったら、付いてくるって言うだろうし

危険なので、内緒にしよう、何かの為に

大和さん宛てに手紙だけは出しておこう


武器はマシンガン、銀の弾入りを背中に、腰には剣、爆弾、ポケットには短銃と

考えられる武器は持った。

よし、準備は整った。

訓練室に向かう、第一訓練室、深く息を吸って扉を開けた

そこには、大きな1枚の鏡がある。

その昔、名匠が、妖魔から作った鏡だ。妖艶な鏡だ

どういう状況で作られたかは不明だが

その鏡は、熱や水などにも曇る事もなく、創られてから何年たっているかも

不明なのだ、曾祖母がどういう経過でこの鏡を手に入れたかも

聞かされていない、こんな事になるんだったら

曾祖母を避けないで、もっと色んな事を聞いておくんだったと

曾祖母に、敬意の念と不意の念が交差する。


「真実を映し出す鏡」としか明記されてはいない鏡の前に立つ

帰って来れるかと心配はあったが、ザブルスへの心配が勝っている


ゴクッと唾を飲み込み「魔界に行きたい。」と言った



鏡はユラリと揺れて魔界を映し出す。

そろそろと俺は鏡に手を差し伸べた

手は鏡に吸い込まれていく

以前見た魔界の風景、此処が入口になっているんだろうな

この風景を覚えておかないといけないな、そんな事を考えながら

前に進んだ。

荒れ果てた道を進む、空には日食の太陽が二つ、日食なので

薄暗い、昼なのか夕方なのか解らない

進んで行くと、建物が視界に映った。

立派な建物だが、全体から禍々しい妖気を放っている


古い洋館の屋敷の前には、大きな鉄の門が立ちはだかっている

俺は、ひらりと飛び越えた

中にいる奴には、とおに俺の接近が解っていると思う

なにせ、相手は計り知れない妖術を使う化け物達の巣窟だろう

ちっと、早まったかなぁと思ったがここまで来たら

もう後には引けない


慎重に進む。


屋敷の扉には術で足を広げた蜘蛛が鍵になっているようだ

俺は電撃で蜘蛛を退治して、扉を開けた

大きなホールになっていて、中はシンと静まりかえっている

其れが反って不気味だ


左右には、何処かに続く扉が4枚、中央には、2階に続く大きな広い階段

まるで王様とお妃が階段から下りてきて舞踏会をするかのようなロビーになっていて

凄い豪華だ、調度品も飾りも高級品なのだ、妖魔に似つかわしくないと思いながら

進む。もし、ザブルスが捉えられているなら、地下だろうが

地下は、下手をすると逃げ道はない。


が俺は、迷わず地下への階段を探した、中央の階段の裏に

其れはあった、地下に続く暗い階段

1歩足を踏み入れると、壁がボウッとほの暗い明かりを灯す

これも何かの、妖術なのかも知れないと思ってよく見たら

岩ホタルなのだ、慎重に階段を下りていく


扉があった、そうっと開けるとやはり、そこは牢屋だった

その中に、探していたものがあった!!

ザブルス!

ザブルスはビックリして俺の顔を見た。


「なぜ、ここにいる。」


「お前こそ、なんでここに囚われているんだ?」


「まぁそりゃぁ、なんだ。逃げようと思えばいくらでも

逃げられるんだぜ。」と強がり、嘘ぶいている、人狼がいた



はぁ~俺は、呆れながら、ザブルスを見た。

見るとザブルスは、鉢巻と同じような呪文を掘った鎖に繋がれていた


「お前、その呪文で、動けないんだろう?

俺が、助けてやる。」


俺は、電撃で檻を壊し中に入った

鎖に手をやると、バチッと跳ね返された「痛ッ。。。」

見ると手は、赤く蚯蚓腫れになって火傷をしていた


かなり強い妖術だ。


仕方がない、うまくいくかは解らないが、妖術遮断の効果もあると

徹さんは言っていた、足の銀の輪を外し、鎖に巻きつけ電撃を

込める。


「ザブルス、いくぞ歯をくいしばれ!」


電撃を放った。


バチバチと青い火花を散らし、鎖と銀の輪は砕けた


「ふう~~。いくぞ」


階段を上がって扉を開けたところで、俺たちは妖魔に取り囲まれた。

そうだろうな、やすやすと入れて、逃げ出せるとは思ってなかった。


大勢の妖魔の中央には背の高い、立派な人族の魔王だろうか

その横には、怪しい美しさを秘めた、人族の女王のような二人が

ひときわ目立っている


俺は、すかさず電撃を打とうとしたら、後ろからザブルスに羽交い絞めにされた


「ザブルス!お前何を?」


意味が解らなかったが、俺は罠にはめられたのだと悟った。

武器はすべて取られ、銀の呪文入りの腕輪と残り1つになった足輪も取られてしまった。


もう、かおりには会えないかも知れない

早まった事をしてしまったと後悔せざるを得なかった


取り囲んだ妖魔達は、殺せ!殺せ!殺せコールの大合唱だ


俺は、別室に連れて行かれた、処刑が数日伸びただけなのだと

思った、

そこは、謁見室の様で、後ろ手に縛られた俺の後ろにザブルスはいる

どんな顔して、いるのか睨んで遣りたいとも思ったが

これから始まるであろう尋問と、処刑の宣告を考えると

恐怖と後悔しかなく、それでも

何か方法はないかと、頭の中はグルグルと回転していた。


直ぐに、あの魔王と王妃であろう二人が入って来た


俺は、ザブルスに抑え込まれ、膝まずかされた。


「くッ!。。。」


王妃は、俺の前に来て、膝まつき、両手で俺の顔を持ち上げしみじみと

眺め、目に涙を溜めて


「徹!私の可愛い孫。」


「へ???今なんと?」


混乱で頭が真っ白になった、俺だった。










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