その6
「あ、おはようございま〜す。」
「おはよ〜ん♪かわいいね美紀ちゃん。」
「も〜。前田さん相変わらずなんだから〜。」
「始めまして美紀ちゃん。」
ペコりとかわいくお辞儀した。美紀ちゃんは黒の長髪で藤さんそっくりのかわいらしい清楚な女の子。
「あ、始めまして〜。沖野さんですよね?」
「え?そういえば広之と美紀ちゃん面識ありげだけど・・・?」
「はい。前田さん、ちょくちょく遊びに来てるんですよ。」
「そそ、ご飯食べさせてもらってるの。」
「お前って奴は、ごめんね。迷惑でしょう?」
「そんなことないですよ。色々楽しいお話聞かせていただいてますよ。前田さんの事とかね。」
「ちょっと、美紀ちゃんそれ内緒〜〜。」
先輩はそんな俺達のやり取りを不思議顔で見ていた。
「それで、いきなりで悪いんだけどさ、あの、著名活動の話なんだけど。」
「あ、そうでしたね。アハハ、すいません。前田さんと話してると楽しくて、えっと、みんな待ってますよ〜。」
美紀ちゃんに案内されて公園に行くとそこにはたくさんの女の子が道行く人に声をかけていた。
「こんなにたくさんの。」
「はい、みんな各校の専門学校生で自主的に集まったんですよ。みんなーー。前田さんと沖野さん来たよー。」
美紀ちゃんが一声かけると約20名ぐらいの女の子が集まってきた。先輩は圧倒されて絶句している。
「せんぱーい。何、照れてるんですか?あ、こんにちわぁ。前田広行です。ヒロ君てよんでね♪そんで、このおっちゃんが沖野さん、オッキーってよんでやってね。」
「だ・れ・がオッキーだ!」
「いててて、先輩耳をつねんないで下さいよ〜。」
やだー。おもしろ〜い。漫才みた〜い。オッキーかわいい♪女の子達がキャピキャピしだすと先輩はまた固まってしまった。
「はいはい。皆あんまりからかっちゃダメだよ〜。」
美紀ちゃんが皆をうまくまとめて、俺達は今後の方針を少しづつ決めていった。女の子達は美紀ちゃんメインで地区ごとに分かれて、今まで道理に著名活動。先輩と俺は二人で美紀ちゃんからの各グループ報告を受けてまとめたり、女の子達じゃ行きづらい企業での活動や学校サイドへのアタックを続ける方向で固まった。粘り強くアタックした結果2校の学校が参加を考え直してくれた。著名活動も相当な数集まってきた。それでも予定より全然少ない数だった。