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Reality
キーン コーン カーン コーン
時計の針が午後三時を指すと、学校に授業の終わりを知らせるチャイムの音が鳴り響いた。
「はい、今日の授業はこれで終わりっ。宿題ちゃんとやっとけよ~。」
そう言い残すと、授業をしていた男性教師はサッサと教室を出て行った。授業から解放された生徒達は、席を立って、帰りの支度を始めたり、友人と話したりしている。
「おーい賢司、起きろー。授業終わったぞ。」
一人の男子生徒が左隣で寝ている賢司と呼ばれた生徒を叩き起こす。彼の寝ている席は、窓際の後ろの方にある席で日当たりが良く、寝るのに絶好のポジションであることは間違いない。
「ん……、うぅん…………。」
「おい起きろって。もう帰るぞ。」
「ぅん…………、ん?俺の妹は?」
「何寝ぼけて変なこと言ってんだよ。お前に妹なんかいないだろ。早く帰るぞ。」
「ふぁ~。なんだ夢かぁ。」
ここまで読んでくださってありがとうございました。まだまだ未熟者ですので至らない点が多々あると思いますが、感想などいただけると嬉しいです。