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こんなんで唯我独尊できるんですかね また続き

「高千穂、そろそろ今日の議題に入ろうぜ。

 でないと俺の身が持たねぇぜ。」


井上(いのうえ)莉咲(りさ)によって蝋人形にされた三浦(みうら)スバルは


生徒会長である高千穂(たかちほ)結弦(ゆづる)に会議をするよう促した。


「だな。コレに説教しても時間の浪費だ。

 じゃあ会議を行うから各自席についてくれ。」


「ちょっ・・・かいちょー、コレって何ですか!?

 コレ呼ばわりは人の尊厳を無視しています。

 かいちょーともあろうお方が人権を冒瀆しようとは。」


「ピーピー囀るな。ほらさっさと座れ。」


これ以上言っても無駄だと観念した藤原(ふじわら)(ゆい)


文句を言いながらも渋々着席した。


「ほら藤原さん、気を取り直して会議しましょう。

 私あなたの好きな佃煮作ってきたのよ。」


「いらないよ!というか私佃煮好きって一言も言ったこと無いよ!?」

 

「残念、こんなに作ってきたのに・・・・。

 のりの佃煮、あさりの佃煮、イナゴの佃煮、苺の佃煮。」


「最後の二つ何!?まともな食べ物じゃないよね!?」


「まぁ、知らないの。藤原さん、イナゴの佃煮っていうのはね

 山間部の地域でよく食されるれっきとした料理なのよ。

 本当にあなたって人は薄識ね。」


「むっ・・・。し、知らなかった。自分の知識不足がいたたまれないよ。

 もう今後はイナゴも苺も佃煮にして一生食べる!」


「さすがに苺の佃煮なんてあるわけないじゃない。

 そんな虚言を信じるなんて藤原さんは馬鹿正直から

 正直を引いた人なのかしら。」


「・・・・・、要するに馬鹿って言いたいんでしょ。」


隣席に座る秋山(あきやま)麻里衣(まりい)に苛立っているところを


弄ばれさらに体力を消耗した。


いつも口でも知力でも彼女に勝てない唯は


降参という意味で机に頭を突っ伏した。


「あらまぁ、もうギブアップするのね。

 まだ前半戦なのに、というかこれは試合前の握手みたいなものだったのだけれど。」


「秋山君の毒舌は今日もきっちり研いであるね。」


「ご愁傷様、藤原ちゃん。」


二人の会話を聞いていた莉咲は笑顔で親指を立て


片や莉咲の隣に唯の真正面に座しているスバルは違う意味で親指を立てていた。


「お褒めにあずかり光栄でございます。」


「秋山、藤原弄りはそこらへんにして会議始めるぞ。」


「はい、会長。どうぞ先に進めていただいて構いませんわ。」


やっとのことで本題に入った生徒会一同、


五人全員が集合してから会議に入るまでの時間48分。


まだ本題に入ってなかったとは・・・

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