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名前の読み方が同じだから聖女として間違い召喚されました。勇者活動より弟妹の食費稼ぎを優先します  作者: #とみっしぇる


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10 アリアはまだ冒険してないぞ

アストリアに残してきた血の繋がりがない弟妹のため、黒髪美女のアリアにアストリア世界に向けた配信を手伝って貰うことにした。


ここまでの映像を見直した。美女だらけの世界だが、アリアほどの逸材はいない。


それにアリアに嫌な目を向ける奴が、やけに多い。ヤマト世界の人間から嫌な空気が出ている。


何人かの冒険者に声をかけられたけどシカト。


アリアとふたりで、大雑把なスケジュールを決めた。


当面の活動は2週間で撮影して、そのあと休みにしようかと。


アリアは、世話になった孤児院があって、そこの子供の世話もしている。


私は休みのとき、アストリアへの帰還方法探し、金を稼ぐ。


アストリアのギルドカードに入ってくる配信収益の金は、私に動かせない。


だから、討伐で金稼いで、アリアに配信収益と同じ金やらんといかん。


アストリアのギルドカードの金は、貯金と思っとく。



帰還方法探しに、色んな場所に出かける。


ただ、ヤマト世界の一部であるジペングの国だけでも縦長に南北1万キロもある。エクストラスキル結界魔装を使って走りまくるにも、広すぎるんよ。


長距離移動は、馬車で1ヶ月単位で考えるそうだ。転移魔法陣もあるけど、貴族なんかの緊急離脱用で距離も短い。高価で転移魔法使いのサポートありき。


いずれ、本格的な旅に出る必要がありそう。


ヤマト世界は技術力が低いよな。


アストリア世界では、誰でも使える機械技術が発展。収納指輪も機械と魔力回路を組み合わせて人造品あり。


乗り物も開発中。すでに、レールの上を走る魔道快速列車がある。2人乗りの魔道カーもある。なんと、どちらも時速60キロで移動できる。


魔石、個人の魔力チャージで誰でも扱える。


ヤマト世界では、機械技術ダメ。魔道具も数少ない。


映像技術、乗り物の技術はないに等しい。

空間魔法を持ってるやつは、ごく少数。収納指輪もみんなダンジョン産。取得条件も厳しい。


私の無限収納スキルなんて、国が動くレベルだと。


あたた、もう見せちまってるよ。これで一か所に定住できないの確定。


高そうな指輪をして、収納指輪とごまかすしかない。


本格的な活動、明日からだ。


◆◆◆

次の日。


アリアをボロボロ衣装に戻して着せた。


ナイフだけは、私が魔鉄製のやつ買って2本持たせた。


ミスリルナイフを渡せばいいが、アストリア世界と違い一般には出回っていない。


なので魔鉄にした。そんでも1本33万ゴールドした。アストリアなら5万ゴールドで買える。


「こんな貴重品、貰うのはダメです。必ずお金は払います」


かたくなに断る。ホントは、無限収納持ってる私には必要ないし、10メートル収納指輪も渡すつもりだった。


配信の収益に関してはアリアは分からないけど、きっちり計算して渡す。その前に契約金代わりに色々と渡す。


ま、こんな感じの子だから初対面で配信の主役にしようと思ったんだよな。容姿だけじゃねえよ。


服がボロいのは嫌がらせじゃない。


冒険者アリアの成長記録をテーマに考えてんだ。


ヒントはRPG発信の、アストリア人気ストーリーだ。


女神が好きだって言ってた『勇者と5つのオーブ』。


弱い冒険者が成長して邪龍に立ち向かい、最後は英雄になる話だ。


通称は『勇者5』


偶然にも、今いるのはチバ。ゲーム内でもスタート地点の地名が、始まりの街・チバだった。


周辺には初級の中でもランクは最低の1であるボーソーダンジョンから存在し、初心者、底辺の冒険者が多いそうだ。


だから、アリアには近隣では2番目にレベルが高いといわれる初級ダンジョンから攻略してもらう。


全20階で、スライム、ゴブリン、コボルドが出る。ダンジョンボスはホフゴブリン。私はサポートのみ。


アリアだけでボスを倒せたら、次は北のマクハリの街に行く。


私が初戦でコカトリスと戦った上級ダンジョンは、未発見なのでギルド情報にはなかった。


面倒だから発見申告はしない。



再びギルド。パーティー申請した。


私は登録と同時に、この世界では貴重なコカトリスを出した。冒険者ランクをGからBまで上げられると言われたけど、アリアと同じEで止めた。


ヤマト世界では名誉もなんもいらん。だから目立つ必要ない。


朝の混んでる時間帯。装備がきれいで、黒目黒髪の美男美女ばかり。


けどよ、アストリア人には、アリアがひときわ輝いて見える。


街を出て、イナケ初級ダンジョンの前。


早速配信だ。「アクション」


すると、いきなり『聖女サラチャンネル』に同接が3桁。


配信コメント欄。

『アリアちゃんおはよ~』

『朝ごはん食べた?』


「はい。みなさんのお陰で美味しいパンが食べられました」


『笑顔が眩しい!』

『周りが美女ばかりだけど、アリアちゃん桁違い』

『聖女、よくぞアリアちゃんを真っ先に連れてきた』


『聖女、グッジョブ』


初めて私が褒められた。


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