悪役令嬢改め、冒険者です!
更新再開&本日書籍発売です!
どうぞよろしくお願いします~~!
あらすじ(書籍版で少し修正もありつつ……)
悪役令嬢だったミザリーはスキル『キャンピングカー』でセルフ追放ライフを満喫。
冒険者になり、ラウルと一緒にエリクサーを求めてダンジョンに行くことに!
「んー、いい朝!」
私はぐぐーっと伸びをして、簡易ベッドから下りる。随分と広くなったキャンピングカー内を見て、にやつく顔を止められない。
今、キャンピングカーのスキルレベルは10。
軽自動車を基本にしていた軽キャンパーというキャンピングカーから、よくテレビなどで見かける、いわゆるキャンピングカーとして一般的なキャブコンというものを召喚できるようになった。
中も広くなって、一気に生活しやすくなったよ!
ただ、キャブコンは軽キャンパーに比べると大きいので、荷物などはいっぱい運べるけれど、小回りはあまり利かなくなったかな……。
顔を洗って着替えてキャンピングカーの外に出ると、ラウルが外で朝食の準備をしてくれていた。
「おはよう、ラウル、おはぎ」
「おはよう、ミザリー」
『にゃっ!』
今は初夏。
緑が眩しくて、外で食べるご飯がとても気持ちいい。気温もそこまで高くはならないようなので、過ごしやすいのだ。
最近の私たちは、朝ご飯がラウル担当、お昼は手が空いている方が担当、夜を私担当、という風に分けている。ただ、私は日中運転していることが多いので、そのときはラウルがお昼も引き受けてくれることが多い。
私たちは今、ダンジョンに向かっている途中。
目的は、ダンジョンで『エリクサー』を手に入れること! エリクサーを使い、ほとんど動かないラウルの左腕を治療するのが目的だ。
「ちょうど朝飯ができたから、食べ終わったらまた特訓だな」
「お願いします!!」
『にゃ!』
ラウルから朝ご飯――パン、サラダ、目玉焼き、ソーセージと野菜のスープを受け取り、それを食べたら特訓。これが最近の日課になっている。
ということで、特訓! です!!
特訓とは、冒険者になった私にラウルが基礎を教えてくれていること。基礎知識や、体の動かし方などから始めている。ちなみに柔軟体操からです。
私はキャンピングカーを運転していることが多いので、ほっとくとすぐ体が固まってしまう。今は適度に休憩して、体操をしている。
肩や足まわりの可動域が狭いのは、冒険者として致命的だろうからね……!
私が体操を終えると、ラウルが「……今日は実戦にするか」と呟いた。
「えっ!? 昨日までラウル相手に短剣の使い方を練習してたのに!? さすがにまだ早いと思うんだけど!?」
勢いよくブンブン首を振ると、ラウルに笑われた。
「そんな無茶はさせないって。スライム相手だよ、スライム。さすがのミザリーだって、スライムくらいなら倒したことあるだろ?」
「…………」
――なかった。
私が遠い目をしながら黙ると、ラウルは目をぱちくりさせて驚いた。
この世界は魔物が存在しているので、スライムのような雑魚中の雑魚は子供でも倒すことができるらしい。
私が倒したことのある魔物は、キャンピングカーでまさかの体当たりをしたリーフゴブリンだけだ。
ちなみにおはぎはスライムを倒したことがある。自慢の爪で一撃だったので、おはぎは猫だけど超強い猫なのです。さすがだ。
……でも、私だってこれからダンジョンに行くんだ。
ダンジョンには、スライムどころじゃない強い魔物がたくさんいることだろう。スライムごときに後れを取っているわけにはいかないのだ。
「ラウル、私頑張るから……お願いします!!」
「お、おお!」
私はリーフゴブリンがドロップした月桂樹の短剣を構えて、スライムと戦う覚悟を決めた。
ということで、更新再会です。
毎日はちょっと忙しくてむりなので、のんびりペースでやっていきたいと思います。引き続き読んでいただけたら嬉しいです~!
そして本日、書籍1巻がドリノベルスさんから発売です!
加筆修正はもちろんですが、地図や、キャンピングカーの間取りなどもデザインしていただきました。(とても最高ですね……)
カラーイラストや挿絵も見ごたえたっぷりですので、ぜひ堪能していただきたいです。おはぎが可愛いんだよ~~~~!!!!!(クソデカボイス)
※特典SS(6種類)や、詳細情報は活動報告にあります※
どうぞよろしくお願いいたします!




