表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

26/142

お昼寝日和

 キャンピングカーの進化がすごすぎて、もう山奥に引きこもっても快適な暮らしができちゃいそうだなと思う。

 でも一番は、おはぎにいい暮らしをさせてあげられるのが嬉しい。


「居住スペースの確認はできたから、あとは洗濯物が乾くのを待つだけか」


 その間に何をしようかなと考えていると、おはぎが『にゃっにゃっ』と何かを主張しているではないか。

 見ると二本足で立ちあがって上へ手を伸ばしている。


「くう、なぜ私はカメラを持っていないのか……」


 もしや構ってほしいのかと思い手を伸ばすも、どうやら違うらしい。靴箱の上に飛び乗って、上に向かって『にゃ!』と声をあげた。

 ……あ、もしかして。


「ポップアップルーフにいきたいのかな?」


 屋根の上に空間を作る設備なのだが、おはぎがすごく気に入っていたことを思い出す。私は急いで屋根を開けて、上に登れるようにした。


『にゃっ』

「当たりだった~」


 おはぎは軽やかにルーフへ行くと、すぐにこてんとお腹を上にして寝転んだ。そしてゴロゴロ喉を鳴らしながら眠ってしまった。


「わあ、安心しきっている……」


 私はクスッと笑って、おはぎの隣に寝転んだ。

 温泉に入って、ご飯を食べて、洗濯もして……とくれば、お昼寝タイムだろう。ルーフからは外の景色も見えて、お日様の光も入ってきて、心地よい。

 私は襲ってくる睡魔に抗えず、そのまま意識を手放した。




『にゃっにゃっ』


 ふいに腕を何かに押されている気がして、私の意識が浮上する。まどろみのなかで聞こえてきたのは、おはぎの声だ。


「ん……」


 あと五分、寝たい……。

 しかしそう思ったのも束の間で、うっすら開けた目からおはぎが私の腕をふみふみしているのが見えて一瞬で意識が覚醒した。


「おおおおお、おはぎ……!」

『んにゃ』


 私が起きたことに気づいたおはぎが、ふみふみ職人を止めて私の横にころんと寝転んだ。どうやら添い寝をしてくれるらしい。


「っっっ、かっわ!!」


 可愛い~~!

 私は可愛いおはぎにメロメロだ!


「よーし、このまま一緒に二度寝――って、外暗ッ!!」


 見ると、山の向こうに夕日が沈むところだった。

 ちょっとの昼寝のつもりだったけれど、予想以上に爆睡していたみたいだ。


「あ! 洗濯物取り込まなきゃ! ごめんね、おはぎ。ちょっと下に行ってくる!」

『にゃう』


 おはぎをルーフに残したまま、私は急いで外へ出て洗濯物を回収する。冷たくなってしまっているが、仕方がない。

 街で買ったカゴに取り込んでキャンピングカーに運んで、テーブルで畳めば完了だ。後ろのトランクスペースに収納があるので、そこにしまう。


 その後は、木の枝に結んだ麻縄やタープを回収して、片づけを終わらせる。まだまだ大きいタープに弄ばれている感はあるけれど、ちょっとずつ慣れてきたように思う。


「これでよし、っと」

『にゃ』

「あ、おはぎ。もうルーフは大丈夫? そろそろ出発するから、閉めちゃうね」


 私は屋根を閉じてルーフを収納し、再びキャンピングカーで走り出した。

次は森を探検しつつ、山に挑もうと思います。


資料として必要だと思いキャンピングカーを買いました。

※Twitterに飛びます。

https://twitter.com/punichan_061/status/1641370447358103552?s=46&t=Q8eMTDT_LL_ohByrYFM4Qg

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『悪役令嬢はキャンピングカーで旅に出る』詳細はこちら
小説1巻、本日(2023年9月8日)発売です!

https://img1.mitemin.net/1j/xf/fjsc5cqrcut14jt01ntn4usw4kwq_7yk_yb_1ed_co95.jpg
― 新着の感想 ―
[一言] 資料としてキャンピングカーを買うなんて凄すぎます‼ おはぎちゃん、カワ(・∀・)イイ!!
[一言] >キャンピングカーを買いました 猫可愛い。 外見はキッチンカーですけどw
[一言] さらっと買ったのか!?って移動したらw そっちかーい〜〜〜ヽ(・ω・)/ズコー
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ