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真実を聞いたからと言ってそれで許すか許さないかは、結局そいつ次第かもしれない

「さあ、お前等この王女様を助けたかったらあの時の事を言え、本当にこいつのせいだったのかを」


 ロイはクラスの生徒達に問うが誰も答えようとしない。


「ちっ、また同じような状況かよ、いい加減にしろよ、もうめんどくせーな、おい、お前答えろ」


 ロイは一人の生徒に指差して言う。


「え、いや」


「遅い」


 ロイは指先に魔力を溜めて放ち、当てられた生徒に当てる。


「ぎゃあああああー!!」


 打たれた生徒は痛みで声を上げる。


「次、お前」


「いやあああああああああー!!」


「うるさい」


 次に聞いた女子生徒も叫ぶだけで答えなかったのでロイは再び魔力を放ち女子生徒に当てる。


「ああああああー!!」


「たく、すぐに答えないと打つぞ、次、お前」


「いや、俺はあの場所にいなかったから知らない」


「役立たずが」


「ぐああああああー!!」


「次、お前」


 ロイは次々と目が合った生徒に問いかけてはすぐに答えないと魔力を放ち生徒達をケガさせていく。


「あー、マジでいい加減にしろよ、ん?」


 するとロイは一人の男子生徒と目が合う。


「そう言えばお前だよな? 最初に言ったの、ならお前に聞くが本当にあれはこいつのせいだったのか?」


 ロイは指先に魔力を溜めて問う。


「・・・・・・がう」


「あん?」


「違う、あれはお前のせいじゃないただの事故だったんだ!! お前はソフィア様をあの事故から助けたんだ!!」


 男子生徒の答えに周りの生徒達は驚愕すると同時に何故そんな嘘をついたのかと疑問に思う。


「ほう、事故だとわかって何故嘘をついた?」


「そ、それは、お前が元平民だからだ」


「は?」


 男子生徒の言葉にロイは疑問に思う。


「元平民のくせに公爵家の人間になって生意気だと思ったんだ、だからあの時も平民のくせに第二王女のソフィア様を助けたのがムカついたんだ」


「お前、それ本気で言ってるのか?」


「俺だけじゃない、他の皆だって同じ事を思ってたぞ」


「何だと?」


 ロイが辺りを見渡すと生徒達は全員顔を逸らす。


「つまり何か、お前等はこいつが元平民だからそんなくだらない理由で今までこいつをいじめてたのか? お前等さ、こいつは平民でも半分は公爵の血が流れてる貴族なんだぞ、しかも公爵だ、お前等より身分が上なのにお前等は平民の血が少しでも混じってれば貴族の血が流れてても認めないって事か? だから今までこいつをいじめてたのか?」


 ロイの言葉に誰も答えようとしない。


「なるほど、そう言う事か、通りでこいつが身分が高いはずなのにいじめられるわけだ」


「理由を話したぞ、早くソニア様からその手を離せ」


「ソニア? ああ、そう言えばこの王女様の名前だったな、良いけど、その前に」


 ロイは指先に溜めた魔力をその生徒目掛けて放ち生徒に当てる。


「うあああああー!!」


 生徒が打たれた事に全員が何故と疑問に思う。


「おいおい、何故って顔してるが当然だろ? そこで倒れてるクソったれのせいでこいつはとんでもない目に会ったんだぞ、むしろこれぐらいですんで幸運だと思いな」

 

 そう言ってロイはソニア王女の首を掴んでいた手を離す。


「げほ!! げほ!!」


 解放されたソニア王女はせき込む。


「ちょうど良いからついでに教えてやるとな、あの後、この冤罪の事はベルファスト家に伝わってな、こいつは追放されたんだ、でそこまでは良かったんだが問題はその後だ、何とあの公爵ガラの悪い連中を雇ってこいつを殺そうとしたんだぜ、貴族様は勝手だよな、平民ならいくらでも殺して良いって考えているんだから、ああ、ちなみにその後ベルファスト家の者を全員殺してはいないがある程度痛めつけてやって屋敷も半壊させたけどな」


 笑いながら話すロイを見て全員がロイに恐怖心を覚える。

 誰もがロイの話を信じられないと思っているからだ。

 だがここでロイがした事を考えると嘘と言い切れないのだ。


「まあ、こいつをこんな目に会わせたんだ、ここにいる奴等にもお礼をしようと思ってな、すでに何人かはお礼をすませたがまだまだたくさんいるからな」


 ロイは指先に魔力を溜める。

 その状況を見て全員が察する。

 ロイはここにいる全員に復讐するつもりだと。

 逃げようとするが恐怖心からその場で動く事ができず悲鳴を上げた瞬間に打たれると言う恐怖心にも駆られ涙を流す者もいた。


「さて、誰からにしようかな」


「もう、やめてください!!」


 誰を打つか選んでいる途中でロイに女子生徒が一人話し掛けて来た。


 

読んでいただきありがとうございます。

同時に投稿している作品「魔王様、今日も人間界で色々頑張ります」もよろしくお願いします。

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