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限界までやられたら、さすがにやり返すのは、当然の事なのか

「お、おい!! 何で起き上がれんだよ!?」


「い、いや、俺はちゃんと剣でこいつを刺したぞ、お前だって見ただろ!?」


「あ、ああ、死んだのも確認した」


「なら、何でこいつは起きてんだよ!?」


 殺したはずのロイが起き上がる男達には、それだけでパニックに陥っていた。


「ごちゃごちゃうるせーな、別に俺は死んじゃいねーよ、まあ刺された部分は痛いっちゃ痛いけどよ」


 パニックになっている男達などお構いなしにロイは歩き出す。


「まあ、お前等が誰に頼まれたか大方予想はつくが、こんな奴等にあいつが殺されなきゃいけないとはな・・・・・・ムカつくな、お前等」


 男達は危機感からその場から逃げなければならないとわかっていてもロイのあまりの気迫に何かに動きを封じられているように動けなかった。


「まあまずは、こいつらだな」


 その後森の中で複数の悲鳴が聞こえた。


「何だこいつら、弱すぎるな」


 ロイの周りには男達が血を流して倒れている。

 かろうじて全員死んではいないが、ロイは男達の装備している物を探る。


「初級ポーションが全部で九個かよ、大した物持ってねーな、ま、だからこの依頼を受けたのか」


 ロイは九個のポーションの内三個を倒れている男達に浴びせる。

 すると男達の傷は癒えたが意識は失っている。


「初級ポーションでも六個もあればさすがに傷は塞がるか」


 ロイは残り六個のポーションを刺された腹部にかけると刺された傷が塞がり回復する。


「さすがに六個もあれば治るか、さて」


 ロイは向かっていた道とは逆の道を歩き出す。


「こいつをこんな目に会わせたんだ、さすがにやり過ぎだよな、ならたっぷり礼をしに行かないとな」


 笑みを浮かべながらロイはある場所へと向かう。

 その場所はロイが住んでいたベルファスト公爵家だった。


「おい、中に入れろ、ここの奴等に用がある」


 ロイは門番に言うが門番は持っていた剣を抜く。


「お前、追放されたはずだろ!! ここに戻って来てもお前の居場所などもうない、さっさと消えろ!!」


「聞こえなかったのか? 俺は中に入れろと言ってるんだ」


 門番は答えずに剣を振るがロイはそれをいとも簡単に受け止めそのまま剣を破壊する。


「な!?」


 剣が破壊された事に驚く門番にすかさず首を掴み門に叩きつける。


「もう一度言うぞ、中に入れろ」


 ロイは門番に問うが門番は何も反応しない。


「何の騒ぎだ?」


 門の様子が騒がしい事に気づいた老齢の男が出て来る。


「何の用ですか?」


「執事長の爺さんか、アンタで良いや、俺を中に入れろ、入れないならアンタもこいつみたいになってもらうぜ」


 そう言いロイは掴んでいた門番を地面に転がす。

 門番はすでに気を失っている。


「あなたはすでにこの家の者ではない、お引き取りを」


「爺さん、頭がボケたのか? 俺は中に入れろって言ってるんだよ、ここの連中にたっぷりとお礼をしてやらないとな」


「なら少し痛い目に会ってもらいましょう」


「おいおい爺さん無理すんなよ、アンタも年なんだからよ」


 屋敷の中では当主であるライが妻や子供達と一緒にお茶を飲んで談笑をしているが騒がしい音が響く。


「何だ?」


 すると扉が勢いよく開き使用人の男性が入って来る。


「旦那様方、ここは危険です!!」


「何があった?」


「今すぐお逃げください、出ないともうすぐアレが・・・・・・」


 使用人が言い終える前にその使用人に足が入り蹴り飛ばされる。


「おーおー、アンタ等全員ここに揃ってたのか、探す手間が省けたな」


 ライ達の目の前に追放したはずのロイが現れたのだった。



読んでいただきありがとうございます。

同時に投稿している作品「魔王様、今日も人間界で色々頑張ります」もよろしくお願いします。

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