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ノイシュとミネアと魂(アニマ)~戦乱の中で育ち、戦いと愛に身を投じる少年少女達~   作者: たんとん
第Ⅵ章 ――ミネア……ッ、君の魂(アニマ)は、消えていなかったんだね……っ――
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第5話 ~ノイシュ……地面に落ちているその剣で、私にとどめを――~


 再び眼前の少女が冷然な声音を吐き、その頭を抱えてうなだれる。


 きっと義妹(いもうと)の身体の中で、二つの(アニマ)がせめぎ合っていて――


「――ミネア、君の(アニマ)は消えていなかったんだね……っ」


 とっさにそう声をかけると、ゆっくりと義妹(ミネア)がこちらに顔を向ける――


『――うん……でもね……ずっとこうしては、いられなくて――』


「――止めろッ、くそっ、お前の(アニマ)など、またすぐに沈めてやる……ッ」


 眼前で義妹(いもうと)が交互に別の声音を吐いていく――


『――ごめんね……私、そのうち……負けてしまう――』


 義妹(いもうと)の言葉を聞き、ノイシュは静かに唇を噛んだ。


 彼女がじきに消えてしまうというに、僕は何もできないのか……っ――


『この意識を保てるのは……今だけ……だから――』


 そう言って、義妹(ミネア)が片頬で優しく微笑んだ――


『――だからノイシュ……地面に落ちているその剣で、私にとどめを――』


 義妹(いもうと)の言葉を聞き、ノイシュは両眼を見開いた。


 無意識に鼓動が強く脈打つ。


 自然と唇がわなないた――


「そんなっ……この手で義妹(いもうと)を殺めるなんてッ……」


 とっさにそう告げると、ノイシュは自らの胸ぐらを強く握りしめた。


 眼前の少女――その暗紅の瞳もまた、大きく見開いていく――


「――なっ、こ、こいつッ、何てことを……っ」


『――お願いっ、ノイシュ……ッ』


 そう訴える翠眼(すいがん)の瞳から、新たな涙が溢れていく――


『私が喰らったこの(アニマ)達を、解放してあげて……っ』


――ミネアが喰らった(アニマ)達……ッ


 静かにノイシュは眼を細めた。


 確かに義妹(ミネア)の中には、あまりに多くの(アニマ)が囚われている。


 それらは間違いなく解放され、救われるべきだ。


 ケアドやヨハネス、そして義妹(エルン)の両親の(アニマ)だって――


――エルン……ッ


 とっさにノイシュは顔を上げ、義妹(エルン)へと視線を巡らした。


 視界に映ったのは、ウォレンの腕の中で意識を失っている義妹(エルン)の姿――


――……もう一人の義妹(いもうと)を、助けるために……ッ――




~登場人物~


 ノイシュ・ルンハイト……主人公。男性。ヴァルテ小隊の術戦士で、剣技と術を組み合わせた術剣の使い手


 ミネア・ルンハイト……ノイシュの義妹かつエルンの義姉。魂吸収術という超高位秘術の使い手。通称『暗紅の悪魔』


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