ロボット×悪役令嬢ジャンルは今これを読んでるよ! 今回の敵はこれ! 2
●パッチワーカー軍団
マキャヴェリーの特性を活用し、様々な機体のパーツで構成されるドール・マキナ軍団。
ポツダム半島で使用されるドール・マキナの大半はこの『パッチワーカー』である。
とくに中型マキャヴェリーは使われてきた歴史も長く、機体もパーツも豊富なため、かなり容易に入手することも可能なことから、パッチワーカーは中型が圧倒的多数を占める。
逆に、他の機体パーツで代用修理をしていない純正品や、意図的な交換が行われたミキシングビルド機を持つ者たちは、それだけで一目置かれる存在と言える。
要するに、いちいち細かい設定を考えなくてもいい雑魚敵集団である。
●バニンクスー
ロシア産マキャヴェリー。作中世界では『バニングスー』とたまに誤植されていたりする。
ロシア制式採用ドール・マキナとしては一世代前の機体であるが、世代交代はつい最近のことであり、未だに現役利用可能な程度の性能を誇る。
そもそもバニンクスーが世代交代したのは、ロシアの極寒環境に対して、より適した機体が開発されたからであり、機体性能を理由とするものではない。
そのため、極寒環境下ではないポツダム半島や日本で運用する場合、後継機にも劣らない性能を発揮する。
重厚な外観をしているが、これは保温性を確保するために空間が確保されていることが理由であり、重装甲機の類ではなく、見た目に反して機敏な機動を可能とする。
アブドゥル兄弟が所有するバニンクスーは、ロシア軍を脱走した際に持ち出したものである。軍事大国であるロシアから大型ドール・マキナを持ち出したことと、大型マキャヴェリーを代用パーツ無しで維持できていることから、アブドゥル兄弟はポツダム半島内で高く評価されている。
本来であれば大型マキャヴェリー規格の銃火器なども装備していたのだが、資金難につき武装はプラズマ・ハンマーのみ。
ただし、プラズマ・ハンマー1本でも中型のパッチワーカーであれば容易く蹂躙する程度のことは可能。
今回の『遠征』では、資金難により手放した銃火器を再度購入するため、テロリストたちの用心棒として同行。
遅れて合流したのはイクス・ローヴェが襲ってきたのとは逆方向の、逃走経路を確保するために現場から離れていたことが理由である。
●シェパウルス
日本産クルス。上半身は人型だが、腰から下はバン型の車両という半人半車の姿をしている。人体部分は変形することでトレーラーのように運搬される。
クルス最初期に製造された機体であり、クルスの失敗作である。
シェパウルスは車両部分に人を乗せることで、ドール・マキナと人員を一度に運搬することをデザインされた機体である。
しかし実際に試験運用してみたところ、二足歩行が不可能なため、車両移動が出来ない被災地では利便性を発揮できず、クルスとしては失敗作の烙印を押されることとなった。
また、シェパウルスは人体側からは車両部分の運転が出来ず、上半身を操作する人間と、車両を運転する人間の2名の連携が求められ、操縦難易度が高いことも低評価となった理由である。
今回のテロで使用されたシェパウルスは、人体部分を偽装輸入し、バン車両は盗難車を改造して人体部分との接続部を取り付けたものである。
名称の由来はシェパード、つまり牧羊犬であり、変則的だが黄道十二星座における「おひつじ座」を担当する機体。
原作ゲーム、『星降る夜を追いかけて』に登場する雑魚敵の一種。設定上は失敗作のはずなのだが、やたらと大量に出現する。
非常に弱いので撃墜するのは簡単で、弱過ぎて逆にライブラの『捕縛』が使いにくいという敵である。もっとも、入手できる資金は微々たるものなので、無理して『捕縛』を狙う価値は低い。
撃墜すると、経験値と資金の他、強化アイテムや追加資金がもらえるボーナス敵。『捕縛』する価値が低いのは、この追加資金には『捕縛』のボーナス効果が乗らないためである。
……のだが、それは中盤までの話。
終盤になると、「撃墜するとボーナスがもらえるシェパウルス」と「ステージクリア時に生存しているとボーナスがもらえるシェパウルス」が混在し始める。
撃墜すると中の積荷が燃えてしまうから、という理由である。同様の理由で、『捕縛』で撃墜した場合は、後者のシェパウルスからでもボーナスアイテムがドロップする。
一応ゲーム中で説明がある他、機体詳細を確認すれば後者は所有強化アイテムが空欄になっているので判別は可能。だが説明を読まないプレイヤーも多く、取り逃す者が続出した。
なお、作中最強の強化アイテム、『少女騎士の抱擁』は、この「シェパウルスを撃墜しない」という方法でしか手に入らない。間違っても撃墜しないか、もしくは『捕縛』するように注意しよう。




