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優しい死霊術師(ネクロマンサー)  作者: かいみん珈琲
8/11

8/復讐と選択

どうもはじめまして、かいみん珈琲です。

こちらのサイトに投稿は初めてですが、よろしくお願いします。


作品の紹介として、

作風として『ゾンビらしくないゾンビ』×『死生観』というテーマです。


あくまでもゾンビ風にしているので、スプラッタなシーンは少ないです(笑)

表現もソフトにしています。


温かく完結まで見守っていただけたら幸いです。

●とある病院(朝)


「こんなところにいると風邪ひくぞ」


 メメント、ベッドの縁に寄りかかるコレットに注意する。

 ベッドにはコレットの父親が寝息をたてている。


「親父さんの様子はどうだ?」

「……まだ起きない……先生もどうしようもないって……」

「そっか」


 と、目をこするコレットの横に立つ。

 昨日からずっと、病院にいたのだろう。

 母親の黒い返り血が服に残っている。

 目は充血し、血色がどことなく悪い。


「お袋さんはどうだ?」

「………………」


 コレットは無言で、父親の骨ばった手を握る。


「……連れてきてすぐ、死んじゃった……」

 

 と、涙も枯れ、ただ乾いた声でそう答える。


「……話しかけても母さん、返事がなくて……父さんも死んだように眠ってて……ボクは、どうしたらいいのか、わからないよ……」


 母親が亡くなり、父親は以前の生活が送れない。

 それを食い止める事もできず、何もできなかった自分が嫌になる。

 結局、他人に近いメメント達に甘えて両親を連れだしてもらった。

 本当の意味で、コレットは何もしていない。


「コレット。『わからない』とか言い訳を吐くな」


 しゃがみ込み、コレットの目線に合わせる。


「考える事を自分から捨てるなよ。しっかり考えろ。誰が親父さんを守るんだ?」

「父さんを……守る……?」

「そうだ。人間ってのは皆、失いたくない大事なモノを守って生きてるんだ。死に物狂いでな」


「大事なモノを……」

「ああ。大事なモノがあるヤツは『わからない』とか『どうしよう』なんか弱音はいわないんだぞ」


「そう……なの?」

「当然だろ。お前も男なら、何を守りたいんだ?」


 コレット、俯いて足元を見つめる。

 気分が落ち込んだからではない、何か考え事をするようにだ。

 メメントも、コレットの次の言葉をじっと待つ。


 ――不意に。

 昨日、メメントに叱咤された言葉を思い出した。


『自分の意思も他人任せ! 流されるだけで待つだけ! それじゃ死体と同じだぜ!?』


「父さんを守りたい」

「ああ」


「父さんをこんなにした奴らを許さない!」

「ああ」

「そいつらを倒して、父さんとまた一緒に暮らしたい!!」


 コレットの声にメメントの口元が三日月にかげる。


「そうだ。目の前の事に抗え。爪痕は残すくらい、ずっと抗え。自分が弱虫なんて思うな」


 と、メメントの力強い手が頭を撫でる。


「必死に生き抜こうとするヤツにだけチャンスがめぐってくるんだからな」



ここまで読了、ありがとうございました。


文字ボリュームはどうでしたか?

個人的に投稿していく中で気を付ける点として、以下の通りです。


・文字のボリューム(1000~1500文字程度)

・矛盾点があれば、その都度リライト(修正)

・擬音語や擬態語、抽象的な表現はできるだけ出さない

・ダラダラした、尺を長くする描写を控える


もし何かありましたら、コメントしていただけると参考になります。

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