7/正面からの突入
どうもはじめまして、かいみん珈琲です。
こちらのサイトに投稿は初めてですが、よろしくお願いします。
作品の紹介として、
作風として『ゾンビらしくないゾンビ』×『死生観』というテーマです。
あくまでもゾンビ風にしているので、スプラッタなシーンは少ないです(笑)
表現もソフトにしています。
温かく完結まで見守っていただけたら幸いです。
●”死済教”支部/入口(夜)
戦いの鐘は、夜更けに鳴り響いた。
轟く振動とその破壊。
断末魔のような野太い悲鳴。
扉を失った入口から1人、2人と喪服の男達が投げ出されてくる。
メメント、うつ伏せになった信者に腰かけている。
もう少し経てばエインが、建物の中をあらかた片づけくれるだろう。
タバコを1本吹かすと、暗闇に白煙が溶けていく。
死屍累々とはこの事か。
意識がない男達が無造作に道端に捨てられている。
「こんのッ! 女風情がぁ!」
背後からの怒声。
メメント、殴り掛かってきた男を避ける。
「うるさい。今は夜中、近所迷惑だろ」
と、まだ半分も残っているタバコを男の額に押し当てる。
そして、”支部/入口(夜)
戦いの鐘は、夜更けに鳴り響いた。
轟く振動とその破壊。
断末魔のような野太い悲鳴。
扉を失った入口から1人、2人と喪服の男達が投げ出されてくる。
メメント、うつ伏せになった信者に腰かけている。
もう少し経てばエインが、建物の中をあらかた片づけくれるだろう。
タバコを1本吹かすと、暗闇に白煙が溶けていく。
死屍累々とはこの事か。
意識がない男達が無造作に道端に捨てられている。
「こんのッ! 女風情がぁ!」
背後からの怒声。
メメント、殴り掛かってきた男を避ける。
「うるさい。今は夜中、近所迷惑だろ」
と、まだ半分も残っているタバコを男の額に押し当てる。
もがく男の後頭部に、メメントの左足が円を描いて吸い込まれた。
エインの討ち漏らしに引導を渡す。
「あーあ、もったいねぇ」
名残惜しくも、靴裏で落ちたタバコを消火する。
そして、また椅子代わりに男の背中に座り込む。
つい、倒した男の二の腕を吟味してしまう。
メメント、男の袖をめくり人形を扱うように腕を持ち上げる。
「これも貧弱……兄さんの予備としても使えそうにないな……」
人間の男としては筋骨がしっかりして遜色ない。
だが、普通の腕すぎて、どれも流用できないのが明白だった。
「ほれみろ、やっぱり骨折り損じゃないか。その傷ついた身体、一体誰が治すんだよ、ったく」
●”死済教”支部/2階
「ええいなんだこの騒ぎはッ!? こんな深夜に!!」
と、初老の男が寝室から飛び出してくる。
これまでの若い信者とは違い、横にかけて恰幅が良い男だ。
就寝していたのか。
案外に質素な寝間着を着ている。
「ん、なんだお前は――」
「貴方がここの司教様かな?」
返事は期待していない。
興奮して頭に血が上っているエインにとって、どうでもいい事だ。
実際、この男が目当ての司教ではなくても関係ない。
ただ奥まで進んで、立ちはだかる人間を倒すだけ。
――だから、目の前で慌てる男も容易く持ち上げる。
「ぐひッ!?」
緩急もつかず、その肉付きの良い首が悲鳴と共に細くなる。
エインの左腕は普段の見る影もないほどに膨張して、2倍近くの太さになる。
「ッけハ、く、くるしッ!?」
と、表情に驚愕や辛苦が入り交ざる。
司教、暴れるが余計に首への負担になっていく。
解こうとエインの手を掴み返すが、指先すらも動かない。
「わッ、わた、わだじを! しざぃぎょうのじぎょうとしっだうぇで――」
「……??」
なんといっているのだろうか。
上手く聞き取れない。
推測になるが、おそらく。
『”死済教”の司教と知った上で』といった感じだろうか。
「ああ、そうだ。教えてあげるよ、司教様」
と、贅肉まみれの肉ダルマから手を放す。
「――死後の世界に救いはないよ。あるのは、ただの虚無。何も感じない、何もない世界しかないんだよ?」
ここまで読了、ありがとうございました。
文字ボリュームはどうでしたか?
個人的に投稿していく中で気を付ける点として、以下の通りです。
・文字のボリューム(1000~1500文字程度)
・矛盾点があれば、その都度リライト(修正)
・擬音語や擬態語、抽象的な表現はできるだけ出さない
・ダラダラした、尺を長くする描写を控える
もし何かありましたら、コメントしていただけると参考になります。