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優しい死霊術師(ネクロマンサー)  作者: かいみん珈琲
6/11

6/お節介な兄

どうもはじめまして、かいみん珈琲です。

こちらのサイトに投稿は初めてですが、よろしくお願いします。


作品の紹介として、

作風として『ゾンビらしくないゾンビ』×『死生観』というテーマです。


あくまでもゾンビ風にしているので、スプラッタなシーンは少ないです(笑)

表現もソフトにしています。


温かく完結まで見守っていただけたら幸いです。

●コレットの自宅


「片付いた?」

「うん、なんとか」

 

 初手はメメントが男の1人を。

 そして、残りの2人も床に倒れこんでいる。

 

 コレットを抱えた黒服の1人を、メメント。

 メメントが現れた隙をついてエインが、もう1人の顎を掌底で一撃。

 瞬く間に意識を刈り取られた3人。


 神の啓示だと、教典の言葉を並べる事が好きなだけなのか。

 不意をついたとはいえ、男達の戦闘能力は皆無に近かった。


「よーしよし。怖かっただろ、もう大丈夫。怪我はないかい?」


 コレット、震える手でエインに抱きつく。


「兄さん、早く外に出ましょう。囲まれたら厄介だし」


 と、玄関の方から戻ってくる。

 念のため、外や周囲を調べてみたが誰もいない。

 とりあえずはこの男達で打ち止めのようだ。


「わかった。でもその前に――」


 コレットの母親に近づき、首の脈を確かめる。

 その息子はじっと、エインの上着を握りしている。


「この出血量じゃ手遅れだよ」

「…………メメント、頼む」

「――ったく。助けたのも入れて2つ貸しよ」


 と、傷ついた母親の腕の方に迷わず膝をつく。

 下げた革製カバンに手を入れて包帯を取り出す。


「いっとくけど、生きている人間は専門じゃないんだからね」


 と、慣れた手つきで母親の止血を施した。




●とある病院

 

 コレットの両親を応急処置をした後。

 エインは華奢な身体ながらも、その2人を抱えて近所の病院に駆け込んだ。

 

 父親は麻薬の過剰摂取で意識混濁。

 呼吸や脈拍も鈍い状態らしい。

 

 母親は幻覚と錯乱による、自傷行為。

 まさに”死済教”の教え通り、苦悩から逃げるように命を絶とうとしたのだ。

 応急措置はしたものの、所詮は付け焼刃。

 母親に関しては今晩が峠だと、医師は語る。

 

 だが、まだコレットにはその事を伝えていない。

 両親の衰弱はとても痛々しく、コレットがまた泣きじゃくっているからだ。

 今は年配の看護師に預かってもらっている。

 

 それを尻目に、メメントは通りすがりの医師からタバコを分けてもらう。

 しかし、喫煙を看護師に咎められたので、渋々病院の外へ出る。

 それを追って出てくるエイン。

 2人とも、返り血がこびりついているが気に留めていない様子だ。

 

「どう容態は?」

「さっきもいったよ、兄さん。私は『生きている人間は専門じゃない』」


 メメントは、タバコを口にして火をつける。

 勢いよくタバコの先が灰に代わり、口元から紫煙があふれ出た。


「……まぁシロウト目線でいっても回復は難しいだろうね。父親なんてありゃ中毒者の末期だ。以前の生活には戻れないよ」

「……そっか……」


「ったく、軽はずみで人助けなんかしちゃって……私が心配して後を追っかけなきゃ今頃さ……」

「……うん、ごめん……」


「”死済教”の手下も、つい流れでノシちゃったし。自分から面倒事に首ツッコんでるの、わかってる?」

「うん、反省してる」


「言葉が軽すぎ。本当に反省してるの?」

「うん、すっごく」


「嘘つき……許せないから手を貸せっていうんでしょ?」

「うん、頼めるかな」


 メメント、大げさに肩を落とす。


「お節介焼きのバカ兄さん。こんな事のために生き返らせたんじゃないですけど?」

「うん、本当にごめん」


 と、妹の腰に手を置いた。

ここまで読了、ありがとうございました。


文字ボリュームはどうでしたか?

個人的に投稿していく中で気を付ける点として、以下の通りです。


・文字のボリューム(1000~1500文字程度)

・矛盾点があれば、その都度リライト(修正)

・擬音語や擬態語、抽象的な表現はできるだけ出さない

・ダラダラした、尺を長くする描写を控える


もし何かありましたら、コメントしていただけると参考になります。

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