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優しい死霊術師(ネクロマンサー)  作者: かいみん珈琲
3/11

3/野菜の味

どうもはじめまして、かいみん珈琲です。

こちらのサイトに投稿は初めてですが、よろしくお願いします。


作品の紹介として、

作風として『ゾンビらしくないゾンビ』×『死生観』というテーマです。


あくまでもゾンビ風にしているので、スプラッタなシーンは少ないです(笑)

表現もソフトにしています。


温かく完結まで見守っていただけたら幸いです。

●ヒルデ墓所(朝)


 少年の瞼が、ゆっくりと開く。

 身体を起こすと、自分がベッドに寝ている事に気づく。


 重たかった身体がやけに軽い。

 どれくらい寝ていたのだろう。

 ぼやける視界が次第に輪郭をかたどる。

 

 えらく殺風景な部屋。

 少年の自宅と比べるとひどく質素だった。

 机やクローゼットなど、家具が満足にない。

 あるとしたら、このベッドくらいだろう。


 窓から差し込む朝日に、目が細くなる。

 傷だらけの窓ガラスの向こう、誰かの後ろ姿が見える。

 

 ベッドを降りて、殺風景な部屋を出る。

 外に通じる扉に向かう途中、居間の通り過ぎた。


 なぜかソファにだらしない恰好で寝ている女性。

 おそらく、女性だろう。

 寝相が悪く、手足がソファから落ちそうだった。 


 外に出ると、軋んだ音に気付いたエインがこちらを見る。 


「やあ、起きたんだ。よかった」

 

 と、エインは両手の土を払いながら少年に近寄る。

 

「心配したんだよ、痛いところはない?」

「…………」


 と、子供は間を開けて首を横に振る。

 よかったと、エインは安堵する。 


「ボクはエイン。妹のメメントとこの小さな墓地をやってるんだ。よろしくね」


 背格好は少年とあまり変わらないエイン。

 だが、優しく微笑んでくれる様子を見る限り、父と接しているような安心感がある。


 ふと、エインの背後に目がいく。


「ん? ああ、ボクがやってる家庭菜園だよ」


 少年の背中を押すようにエインは一緒に菜園へ足を向ける。

 瑞々しい実から朝露をこぼれる。

 新緑の葉が小さく揺れる様子をじっと見つめる少年。


「これなんか食べ頃かな」

 

 と、成熟した野菜の実をもぎ、少年に渡す。

 

「食べても大丈夫。おいしいよ」

 

 エインの微笑みに応えるように、恐る恐るの一口。

 咀嚼して、硬直する少年。

 しかし、せきを切ったように野菜を頬張り始める。


「おいしい?」

「うん! ぅん! っん!」


 と、何度も頷く。

 口周りや両手を野菜の汁で汚す少年。

 その少年の顔には、疲労も恐怖も微塵も感じさせなかった。


ここまで読了、ありがとうございました。


文字ボリュームはどうでしたか?

個人的に投稿していく中で気を付ける点として、以下の通りです。


・文字のボリューム(1000~1500文字程度)

・矛盾点があれば、その都度リライト(修正)

・擬音語や擬態語、抽象的な表現はできるだけ出さない

・ダラダラしたあ、尺を長くする描写を控える


もし何かありましたら、コメントしていただけると参考になります。

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