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優しい死霊術師(ネクロマンサー)  作者: かいみん珈琲
10/11

10/動く死体②

どうもはじめまして、かいみん珈琲です。

こちらのサイトに投稿は初めてですが、よろしくお願いします。


作品の紹介として、

作風として『ゾンビらしくないゾンビ』×『死生観』というテーマです。


あくまでもゾンビ風にしているので、スプラッタなシーンは少ないです(笑)

表現もソフトにしています。


温かく完結まで見守っていただけたら幸いです。

●とある廃屋


「手間かけさせやがって……さ、コレット。結局、どうするんだよ?」


 再び司教を縛り直した一同。

 口が寂しいのか、メメントは火がついていないタバコを咥えている。

 エインは、未だ胸にナイフの刺さったままだ。


「それは……その……」


 と、コレットはエインへの驚きもあり、しどろもどろになっている。


「――バカな……死体アンデットなど死や神への冒涜だ。あってはならない」


 と、冷静な口調で司教がコレットの言葉を遮る。

 

「お前さん崇める神様にはわりぃが、私は無神論者なんだ。生きる目的のためならなんだってする」


 司教の視線がエインに向く。


「生きるために、兄を死体アンデットにしたと? 滑稽すぎて笑いが止ま――ぐぎッ!?」

 

 メメント、虫の居所が悪くなったのか。

 しなやかな蹴りで、司教の身体をくの字に曲げる。

 

「うっせクソじじい。宗教だと豪語して、信者を麻薬で操ってる悪者にいわれたくねぇよ」

「私は操ってなど……」

「コレットの両親も、ここの住民も麻薬におぼれさせて街の治安を悪化させる。そして市場価値も物価も下がった、この土地を買いあさる」


 そんなとこだろ、と咥えたタバコを司教の顔に飛ばす。

 

「この街は港にも近いからな。貿易や人の流れも見て、さぞ高く売れると思ったんだろ。領主と結託して、街ごと買い占める。ボロ儲けだな」

「そんなの、で、でたらめだ!」

 

 いい淀む司教。

 あっそ、とメメントは興味が失せたように答える。

 その目線は、終始、コレットを見つめている。


「……なんか長くなりそうだから。兄さん、後は頼んだ」


 メメントは新しいタバコを着火させながら、部屋を出ていく。


「――コレット。自分でちゃんと考えて、答えを出しな」


 結果として、コレットは司教の命を奪う事はなかった。

 怒りの感情が高ぶる事はあったが、父との安寧が勝ったのだ。

 

 街の警察に護送する際。

 往生際が悪い司教に対して、つい勢い余って脛を蹴り飛ばしてしまったのはご愛敬だろう。


 エインは警察を呼びに行った後、現場に戻る事はなかった。

 メメント同様、住んでいる墓所に戻ったのかもしれない。

 


 そして、その翌日から街中に噂話が飛び交った。


 ――”死済教”の支部が、猛獣でも暴れたような惨状だったとの事。


 ――幹部並びに信者達が皆、支部の前に昏睡していた事。


 ――コレットの自宅やその周辺の家々から、数多くの麻薬が徴収された事など。


 それらはすべて、捜査難航していた警察にとって晴天の霹靂だった。


 今まで色々ともみ消していた信者達がいなくなった事により、証拠があふれ出てきたのだ。

ここまで読了、ありがとうございました。


文字ボリュームはどうでしたか?

個人的に投稿していく中で気を付ける点として、以下の通りです。


・文字のボリューム(1000~1500文字程度)

・矛盾点があれば、その都度リライト(修正)

・擬音語や擬態語、抽象的な表現はできるだけ出さない

・ダラダラした、尺を長くする描写を控える


もし何かありましたら、コメントしていただけると参考になります。

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