1/駆ける小さな人影
どうもはじめまして、かいみん珈琲です。
こちらのサイトに投稿は初めてですが、よろしくお願いします。
作品の紹介として、
作風として『ゾンビらしくないゾンビ』×『死生観』というテーマです。
あくまでもゾンビ風にしているので、スプラッタなシーンは少ないです(笑)
表現もソフトにしています。
温かく完結まで見守っていただけたら幸いです。
●ある路地裏(夜)
息も絶え絶え。
口から溢れ出ていく呼吸が熱い。
うるさい心臓の音。
胸から鼓動が聞こえるのか。
または耳朶の裏で打っているのか。
よくわからない。
視界の向こう、三叉路に伸び切った男の影が2つ。
「ッ、いたか!?」
「いねぇよ! ちくしょう、どこ行きやがったんだ!?」
斜めに傾いた男の影が大きく揺れる。
「……っひ……」
と、少年の足がすくむ。
どこかに隠れる場所はないのか。
両目を泳がせると、すぐ近くの物陰がある。
その物陰に背を預けて、膝を抱えて座り込む。
「ちっ、お前はあっちだ!」
「ああ、俺はこっちを探す!!」
男達の声に、ぎゅっと身体を小さく丸める。
小さく、もっと小さく。
息をひそめて、目をつぶる。
震えが止まらない。
落ち着かない鼓動と恐怖。
あまりに荒い吐息が漏れそうになる。
だが、口を押えて蓋をした。
「くそっ、どこに行きやがったあの坊主!」
と、1人の黒服がすぐ横を横切っていく。
今、少年が走ってきた道の方に足音が消えていく。
少年、四つん這いになり物陰から向こうの三叉路を見る。
もう1人の男も、どこかにいなくなっていた。
「……ょし……」
咽喉が乾き、ひっついていたのか。
声変わりをしていない声が少し裏返える。
少年、また走り出す。
小さな子供の後ろ姿が闇夜に消えていった。
ここまで読了、ありがとうございました。
文字ボリュームはどうでしたか?
個人的に投稿していく中で気を付ける点として、以下の通りです。
・文字のボリューム(1000~1500文字程度)
・矛盾点があれば、その都度リライト(修正)
・擬音語や擬態語、抽象的な表現はできるだけ出さない
・ダラダラしたあ、尺を長くする描写を控える
もし何かありましたら、コメントしていただけると参考になります。