怪盗じゃないクライツ
楽しんで頂けると幸いです!
「返して…いや買ってきて」
短髪の女性(本人は自称キレイでかわいい、略してキレかわいい)がアイスを握り、男性に詰め寄る。
「何を言っているの?僕は怪盗だよ?狙った獲物は残さず食べる!当たり前」
ムッとしている女性と対照的に男性は笑顔で人差し指をピっと指す。
男性は光の加減で銀髪にも金髪にも見える髪色で何とも不思議なオーラをまとっている。
「あっそ、上のアイスの部分だけ食べるのがあんたのポリシー?すごーい。」
女性は棒読みで賞賛する。手にはアイスのコーンだけ握られている。
「上のアイスが光輝いていたんだ!食べたフっ…」
男の口にコーンが突っ込まれ、アヒルの口のようになった。
「食べるならコーンも食べる、それがアイスの本望。あと、もっとまともな獲物を狙う!以上!分かった?」
男にビシッと指を指した。
「まほっまっフ?」
コーンで口がふさがりまともにしゃべれない男…
狙った獲物は必ず博物館に寄贈する
まともな怪盗行為を嫌い、 しょうもないものを好む。偏人怪盗クライツ。
そんな彼に呆れながらも全うに向き合う助手は一言
「買ってきて、今度は二つ」
呼んで頂きありがとうございます!