淑女達の宴
◆
アイーシャの鋭い剣撃を、ミネルヴァが三度ほど弾く。火花が夜の闇に浮かび上がり、二人の美女の顔を照らしていた。
こんな暗がりの中で、よく剣を撃ち合えるな……などと考えて見蕩れている場合じゃない。
「二人とも、止めるんだ」
俺は二人の間に割って入り、両手を広げた。
「まずズボンを履こうよ、アレク……お尻、見えちゃってるよ」
ディアナが俺のズボンを持ち上げながら、ブツブツ言っている。
その時、ディアナの手が俺の象さんに触れたので、思わずピクリと反応してしまった。
「はうっ!?」
「ん? どうしたの」
「ディアナ、当たってる、当たってる」
「あ、いいなぁ……ボクのこれ……どこに行っちゃったんだろう……ホントはさ、ボクだって勇ましく剣で戦ってみたいんだよ? これさえあればさ……フヒ、フヒヒ」
「あの……ディアナ、それは剣じゃないから……」
「剣じゃないけど、武器ではあるよね」
「ま、まあ、どちらかと言えば、砲撃系?」
「フヒヒ。アレク、上手いこというね、えいえいっ! エネルギー充填っ!」
「や、やめっ……うっ……ディアナッ……! 充填とか、よくない……!」
「なんてね……フヒヒ。ここって、そういえば解剖したことないなぁ。アレク、切っていい?」
「だめだめ! 絶対だめ!」
アイーシャがミネルヴァの剣閃をかわしながら、後退しつつ俺に言った。
「見せつけられると、あんまり気分が良くねぇぜ?」
いや、それは誤解。
ていうか、せっかく二人の間に入ったのに、効果が全くないんだけど!
ディアナは溜め息をつき、俺をジットリとした目で睨んだ。
「なに、あの傷女。頭にウジでも湧いてるの? ボクが見せつけてるとか、何をだよ……!」
「……それは、見せつけてると思うわよ? ガブリエラが怒りそう」
ミネルヴァも、横目でチラリとこちらを見て、言う。
二人とも剣を撃ち交わしながら、随分と器用だ。
「なんかミネルヴァも……嫌な感じ」
「そ、そうだよな。お前にしてみれば、不愉快だよな。だからさ、それ離そう?」
俺は不愉快そうに目を吊り上げるディアナの肩に手を掛け、優しく諭す。
彼女はさっき俺のズボンを上げようとして、俺の股間に手を触れた。
それは元男だった彼女にとって、十数年ぶりに出会う生き別れの息子も同然だ。
懐かしさのあまり手を離すことを忘れたとして、俺は決してディアナを責めたりはすまい。
でもな……擦っちゃダメだ。それだけはダメだ。
そんなことしたら、二人に見せつけてるって言われても仕方が無い!
「キスしてるとかなら見せつけてるって思われるかもだけど、こんなの引っ張ったり擦ったりするぐらい、なんだよ……」
だーかーらー! 引っ張ったり擦ったりしたら絶対ダメなんだよ、ディアナ! 気付いてっ!
「ダメだって、ディアナッ!」
「あれ、何だか大きく……アレク、もしかして……」
「ぽっ……」
「ま、まさか、ボクに? ボクで……?」
少しだけ大きくなってしまった俺のリボルバーが、ようやくディアナの手を遠ざけた。
それは何かを失ったようで、酷く悲しい出来事だった。
そそくさとズボンを上げた俺に対し、微妙な距離をとるディアナの後ろ姿がとても切ない。
いいんだ、これは仕方のないことだ。
「ご、ごめん、アレク」
少しの間呆然としていたディアナが、唐突に頭を下げる。
俺は頭を掻きながら、照れ笑いを浮かべていた。
「あ、ええとさ、いいから辺りを明るくしてくれないか。魔力、少しは戻ってるだろ?」
「あ……うん、わかった」
ディアナは小さく頷くと、腰にぶら下げた袋から小さな水晶玉を取り出し、宙に投げた。
「世界に満ちたる力の根源、ここに集いて光となれ」
ディアナが早口で呪文を唱えると、彼女の頭上に浮かぶ水晶玉が輝き、周囲に目映い光を放ち始めた。
代わりにディアナは力を失い、膝から地面に崩れ落ちてゆく。
「はぁ……やっぱり疲れた……」
俺は慌ててディアナに肩を貸しながら、叫んだ。
「やめろ、ミネルヴァ! アイーシャ! お互い、今後は味方になるんだ!」
ディアナの生み出した光の中、互いに息を吸い込み、更に激しい攻撃を繰り出す直前のこと。
二人の肩が小さく揺れて、互いの剣先がピタリと止まった。
やれやれ、どうやら今度は本当に止まってくれたらしい。
ミネルヴァは上段からの撃ち降ろし、アイーシャは喉を狙った刺突だ。
もしも攻撃がそのまま続けられていたら、どちらか一方が倒れていたかもしれない。
見た所、剣の腕だけならば互角か――。
「よく止めてくれたな、アレクシオス。こんな強ぇやつ、初めて見たよ。でもまだ、本気じゃねぇだろ?」
「そうね――殺気を感じていたら、本気でやったかもしれないけれど」
二人は剣を鞘に納め、俺に向き直った。
周囲にいる女海賊達は武器を構えつつも、こちらに斬り掛かって来る気配はない。
一騎討ちに見蕩れていた可能性もあるが、俺とアイーシャの関係が認知されているという側面もあるだろう。
とはいえ彼女達にとって帝国軍は敵――それがデフォルト。だから俺はアイーシャに目配せをして、説得を頼む。
「あんた達、今日からアレクシオス・セルジュークの艦隊は味方だよっ!」
アイーシャが声高に宣言すると、ようやく彼女達の警戒心は緩んだようだ。
しかし、この場にはナナがいない。
だからまだ、完全に信用された訳ではないだろう。
ナナの確保を急がなければ。
ともあれ、現状の確認の方が先だ。
「ミネルヴァ、状況は?」
ミネルヴァは地図を広げ、バツ印の付いたポイントを指差しながら兵の配置を教えてくれた。実に丁寧な説明だ。
「――以上、現時点において損害は無く、我が方は四十六名。指揮はテオドラさまが執り、ランガー隊長が補佐をしています」
「作戦の要旨は?」
「作戦と呼べるほど練られてはいませんが、提督の奪還を最優先に、可能であれば敵の撃滅を想定しております。よって現時点より敵の撃滅に移行することも可能ですが――」
「よく言うよ。もうランガーとテオドラは、撃滅に動いているよね?」
ミネルヴァは頷き、ディアナの護衛をしていた四人を見つめ、両手を広げた。
「流石は狂犬レオンと仲間達、とでも言えばいいのかしら? 仕事が早過ぎるのも考えものよ」
「恐縮です。ミネルヴァ殿のご説明の通り、我が部隊は四方を囲み、弓矢にて敵へ狙いを定めております。またランガー隊長は首領と思しき女を見つけ、攻撃を開始しました。テオドラ殿下も共におられます――あとは提督の采配次第かと」
四人のうちの隊長格が進み出て、ミネルヴァの話を引き継いで言う。
「私は提督じゃないが……なるほど、それは仕事が早いね。急がないと話が拗れそうだし、ナナが殺されたら身も蓋もない」
「では提督、お急ぎを」
「だから私は提督では……」
有り難いことに元近衛隊の四人は、俺の装備も持って来てくれていた。
鎧も剣も失った俺としては、非常に有り難いことである。
「うん、本当に君達は優秀だ……もう提督でも何でもいいよ」
◆◆
「あのエルフ、ちょこまかとっ!」
剣を振り上げ喚いているのは、間違いなくテオドラだ。
赤色を基調とした豪奢な鎧が、ディアナの作り出した光に照らされ輝いている。
“ヒュン”と矢の飛来する音が聞こえた。それが立て続けに二度――。
テオドラの横にいた男が、方形の盾を構えて矢を防ぐ。
レオン・ランガーだ。
「姫、ここは私にお任せ下さい」
「嫌だ! アイツは提督を攫ったんだ! ギャフンと言わせてやる!」
時々、テオドラの言葉のチョイスを問い質したい時がある。たとえば今だ。
何かがあってギャフンと言う人は、そうそういないだろう。
万が一自分が敵に負けた時、テオドラはギャフンと言うのだろうか。
その辺のことを、少しは考えた方が良いと思う。
いや――そんなことより無用の争いを止めなくては。
俺は声を張り上げ、姿の見えないナナに語りかける。
「ナナ、抵抗するな! 悲しい行き違いはあったが、私達が敵対する意味はないっ!」
「黙れ、帝国の犬っ! アレクシオスの馬鹿やろう! さっきの言葉は、あたし等を油断させる罠だったんだなっ!」
夜の山によく響く声だ。
ナナはどこかの木に上り、こちらへ弓で狙いを付けているのだろう。
俺の周囲を四人の兵が固め、狙撃に備えている。
「嘘じゃない! 現にこちらは、キミの仲間達を誰一人殺していないだろうっ!」
「信じられるかっ!」
「信じないのなら、別に構わない! 部下達の目的は私を奪還だ! 既に目的は達しているし、そちらが手出しをしなければ、我々も攻撃はしないっ! 私はこれでアイオスに戻る!」
俺は右手を上げて、帰投の合図をした。
そのとき、アイーシャが飛び出して来て叫んだ。
「ナナッ! 本当にアレクシオスは帰っちまうぞ! いいのかっ! 妹達を探してたんだろっ! 私も行くぞ! 別に帝国が恋しくなった訳じゃねぇ! 私はお前と違って、特別長い寿命がある訳じゃないから――最後まで他人のモノを奪って生きるなんて、まっぴらだっ!」
女海賊達は武器を手にしながら、成り行きを見守っている。
もしもナナとアイーシャの関係が決裂したら、一体どちらに付けばよいのか、考えているのだろう。
しかし実際は迷彩仕様の元近衛兵が山中に伏せ、弓矢で彼女達を狙っている。
下手な動きを見せれば、第一射で半数を壊滅させることが可能だ。
だからこそ、ナナには状況を正確に理解して欲しい。
それに今、ミネルヴァがナナを探してる。あと数秒もすれば、彼女の居場所を特定するだろう。
ナナ自身にとっても、ここで賢明な判断をした方が良いのだ。
「分かった、分かったよ。いきなり囲まれて、ちょっと腹が立っただけだ。こんなんじゃ、ただ負けただけだからな。だけどいいよ、今後はアレクシオス・セルジュークに付く。ああ――ただしな……これは帝国軍に付くんじゃねぇぞ、皇女さまよ、そこは分かって欲しいとこだわ」
音もなくナナが現れて、俺の前に立った。その視線は未だ「ムキー」となったままのテオドラに注がれている。
二人の兵が俺とナナの間に割って入り、剣を構えた。
俺は肩を竦め、兵のさらに前へと出る。
「そう言ってくれると助かるよ、ナナ」
「うっせ! おっかねーヤツを放っておいて、白々しい。約束、忘れんな。妹達に会わせろよ」
俺は頷き、ミネルヴァを手招きしてナナに紹介した。
「その、おっかないヤツを紹介するよ」
ミネルヴァもナナの姿を一目見て思う所があったのだろう、すぐに剣を納めると、右手を差し出した。
「私はミネルヴァ・シグマ。よろしくね」
「へぇ、シグマね……共和国の名家が、どうして帝国軍にいるのやら……くっく。まあいいさ、あたしはナナ・ハーベストだよ」
ナナの姓を聞いて、ミネルヴァの口元が綻んだ。
「あなた、もしかして、ルナやリナのお姉さん? 姓が同じだし、目元もよく似ているわ……ああ、でも、違っていたらごめんなさい」
「あ、あんたも妹達を知ってるのかい!?」
「知ってるも何も……私とリナ、ルナはアレクシオスさまの奴隷だもの。大の仲良しよ」
赤く染めた頬に両手を添えるミネルヴァの姿は、まるで銀髪の天使だ。
しかし一方で紫髪の悪魔が腰の剣に手を掛け、三白眼で俺を睨んでいる。
「さすが、帝国の名将だなぁ、アレクシオス……てめぇ、あたしの妹達に何してくれてんだ、コラァ!」
「ま、まて……違うんだ! 話し、話し合おう! 事情があるんだ、事情が!」
「いいかぁ、アレクシオス。人間ってなぁ二種類しかいねぇ……分かるか? 狩るモンと狩られるモンだぁ! あたしはなぁ、狩る側の人間なんだよォ……」
「う、うん、でもナナはエルフ……だから尊い……」
「はぁ!? てめぇ今よぉ、あたしの胸がエルフだから小せぇって言ったのか? 殺すぞ、あぁ!?」
「いや、そんなことは……けど、それはそれで尊い……」
「エルフでもなぁ、でけぇのはいっぱいいんだよ! 知らねぇのかよ!」
「ん……それも尊い」
……その後、ナナの怒りを解く為に小一時間ほどかかった。
その間にテオドラがアイーシャとの再会を大いに喜び、何故か俺を間に挟んで陣取ったことも、ナナの怒りを増幅させる効果があったと思う。
「いいか、海賊エルフ、よく聞け! 提督ほどの男なら、愛人の一人や二人や三人いてもおかしくぇよ、大丈夫。少なくともあたし位の器量になると、夫が側室を何人もっても気にしねぇし! リナ? ルナ? ミネルヴァ? そんくらい性奴隷がいたっていいじゃねぇか! 英雄色を好むって言うからな! あ、でもな、やがてはあたしの元に帰ってくるんだよ! なんたってあたしは皇女だからなっ! ほら、アーレークさーまーっ!」
俺に抱きつこうとするテオドラを華麗にかわすと、勢い余った彼女はアイーシャの豊満な胸に突っ込んだ。
デュフ……いいね。
アイーシャはテオドラを受け止め、ギューッと抱きしめている。
ああ、百合百合しい……目福だ。
「さっすがテオドラさま! じゃあ第一夫人にテオドラさまがなってぇ、私が第二夫人? すげぇな、これ! じゃあ私も我慢するよ、ナナの妹が性奴隷になってることくらいっ!」
ナナのこめかみには、無数の血管が浮き出ていた。
「でも、アイーシャ姉、一つ問題があんのよー。ガブリエラとかいうでっかい虫が、提督にベタ惚れなわけー……あいつだけは、なんっていうか受け入れがたいわけなのねー。ほら、そこのエルフと違って、あいつ、胸もおっきいしさぁ」
“ブチン”
あ、ナナの血管が……。
しかし二人の会話は、途切れずに続く。
「えっ、ガブリエラって言ったら、あのレオ家の!?」
「そう、それそれー。困るのよー、あいつ。無駄に強いし、今じゃ剣姫なんて呼ばれてー」
「へぇ、剣姫ねぇ……そんなに強くなってるんだぁ。最後に会ったのは七年前くらいだったから――ああ、でもそうかぁ……素質はあったからねぇ」
「え? アイーシャ姉、アイツと仲いいの?」
「そりゃまあ、同じ四公爵家の娘だったしね。私も剣を嗜んでいたから、何度も挑まれたっつーか、まあ、当時は一回も負けたことねぇけどさ……あっははは!」
「へー、さっすがアイーシャ姉! あのガブリエラに勝ってたのかー! あたしは……正直、ちょっと勝てる気がしない……悔しいけどさ」
「いや、当時のことだよ、当時! 今はもう、分からないかな……」
「あ……! けどさ、けどさ、これって凄くねぇか! あたしとアイーシャ姉とガブリエラが提督の妻になったら、たぶん世界が獲れるぜ!」
「そんな馬鹿な……いやでも、獲れる? ……うん、獲れるね……わはははは!」
「しゃーねーなぁ……アイーシャ姉と仲がいいんじゃ、アイツも認めてやりゅしかにゃい……むにゃ……」
こうして二人はどんぐり酒を酌み交わし、いつの間にやら酩酊してゆくのだった。
それにしても、この二人を見ていたら、ガブリエラがおしとやかに思えてくる。
何だかんだでアイツ、ここまで口は悪くないからなぁ……。
てゆーかアイツ、テオドラに凄い誤解されてるよ……可哀想に。
という訳で二人の間からそーっとフェードアウトして、ナナに正確なミネルヴァ、ルナ、リナと俺の関係を伝えたのである。
こうしてようやくナナに納得して貰い、アイオスに帰投する頃には、朝日が眩しい時刻になっていた。
ちなみに女海賊達はリーデ港に向かった二人の伝令以外、共にアイオスへ向かっている。
俺は馬上で並んで進むナナに、苦笑しながら問いかけた。
「そう言えば聞きそびれていたけれど、あの城で待っていたのは、ヴェンゼロスから情報を得ていたからかな?」
軽く目を見張ったナナは、その後、笑いを堪えきれなかったかのように吹き出した。
「ぶはっ! あの狸オヤジも、あんたに掛かっちゃ終わりだなっ!」
なるほど――と俺は一つ頷いた。
ヴェンゼロスの考えは分かる。
アイツは率先して、俺を罠に嵌めた訳ではない。
けれど、あの城にナナがいることを知っていて、俺が視察にいくことを伝えた。それがどのような結果を齎すか、予想は当然していただろう。
この罠を俺が切り抜ければ、やはり只者ではないと敬い、失敗すれば救出して恩に着せる。
あるいはナナが奴隷として売り払ったなら、島に上陸した帝国軍を駆逐して元通りの生活に戻るも良し――流石にしたたかだな。
「ミネルヴァ、一つ頼まれてくれるかい?」
呼ぶと、ミネルヴァはすぐに馬を寄せてくれた。
「兵を三人ほど連れて、アイオスに先行しくれ。そこでティグリス、アントニアと合流したら、速やかにヴェンゼロスを拘束、その後は――」
ミネルヴァが右手を首の前に出し、水平にして右から左へと動かした。
首を切る――というゼスチャーだ。
俺は頭を振ると、優しさをアピールするよう笑顔で言った。
「いや、そこまでする必要は無いよ。ただ――ナナが俺の奴隷になったと吹き込んでから、追放しよう」
ミネルヴァはクスリと笑い、
「お父様が悪戯を思いついた時と同じ――今のアレクシオスさまは、本当に楽しそうな表情をしているわ」
こう言って馬を駆けさせた。
彼女に付き従う兵は、レオンが手早く選んで後を追わせている。
ああ――良い部隊だな。
しみじみそう思っていると、腕の中から小さな寝息が聞こえてくる。
疲れ果てた黒髪の魔導士が、無邪気そうな顔で眠っていた。
その頬を指先で軽くつつくと、眉を顰めて寝言を言う。
「ボクはアレクの嫁になんか、ならないからね……フヒ……フヒヒ」
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