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第4話 だから今日からよろしく

だんだん作風が変わってる気がしますけど気にしないでください(笑)

「ふん。そんなの、自分の胸に聞いてみなさいよ!!」

という一言と顔面パンチが返ってきた。そして茜は部屋のドアを壊れるんじゃないかと

思うほどの力でドアを叩きつけて出て行った。

ふと下に目を向けてみると

「ふにゃふにゃふにゃ……」

そこには昨日追い出したはずの伊織が眠っていた。

どうやら誤解されたようだ。

「生徒会長!!!」

僕は生まれて初めて朝心臓が止まるんじゃないかと思う朝だった

「おはよう。伊織でいいわ」

目をこすりながらそう言われた

「『おはよう』じゃないですよ!! どうやって入ってきたんですか?」

根本的なことから聞いてみる

「そんなの気にしない。それにこれは密着取材なんだから密着しないと意味無いでしょ?」

もっともらしい理由を述べる。

「意味違ってますよ!!」

理由のはき違いを指摘する僕

「そう?」

頭をかきながら答える。

「『そう?』じゃないですよ!!! 茜に誤解されたじゃないですか」

伊織に文句を言う僕

「誤解してどうこうというっていう関係じゃないでんでしょ?」

伊織は悪びれる様子もなく退屈そうに返す

「……」

僕は何も言えなかった。




朝食

もちろん茜はご機嫌斜め。いや直角と言っておこうか。

茶碗をおくのにも大きな音を立てる。朝からぴりぴりした緊張感。

誤解を解こうにも近づけない状態である。

「どうしたの? 茜」

「なんでもない。私もう行くから」

と刺々しい言葉を発して彼女は家を出た。

「龍二? なんかやらかした?」

「な、なんで?」

「だってこの機嫌の悪さは龍二がやらかした時にしかならないもん」

(さすが母親)

と関心している場合ではない。

(朝起きたら伊織さんが僕のベッドで寝ていたとか言えないしな……)

とりあえず僕はその場から逃げるように学校へ行った。




「なによ!! 女を連れ込んで。まぁ龍二が誰と付き合おうと関係ないけど……」

茜がブツブツ愚痴を零していると

「おはよう」

と後ろから美和子が話しかけてきた。

「おはよう」

と返す茜。

「もしかして龍二君となにかあった?」

「別に。何も」

「でなにがあったの?」

「だから何もないっていってるでしょ!!!」

「あ〜あむくれちゃって。かわいい顔が台無しだぞ?」

と美和子は茜にコチョコチョしてきた。

「アハハハ、やめてよ。美和子。ハハ。ちょっと?」

「ほら。吐けや〜。吐くと楽になるで〜?」

「アハ、なんでいきなり関西弁になってるの?アハハハ」

「ほれほれ」

「わかった。わかった。いうから。もう止めて」

茜は涙目になっていた。

「それで、どうしたの?」


「もう、止めてくださいよ。迷惑です!」

パシャパシャパシャ

「え〜と。8時10分。急いで登校っと」

と僕に着いてきて取材という名目で僕に付きまとっていた。

「お〜今日は伊織さんと登校だ」

「早くも二股発覚?」

と校門でいろいろとひやかされた。

(違うんだけど・・・ていうかそう見えないだろ!!)

僕は茜に睨み付けられた。

「うわ〜修羅場〜」

と女子が言った

「行こう? 美和子」

と美和子の手を引き茜は去っていった。

(これが原因か)

と美和子は悟った

(は〜……先は長そうだ……)

と肩を落としてしまった僕。




教室

「おはよう。どうしたんだ? その傷」

「いや……なんでもない」

「それより昨日はゴメンな。伊織ねぇ〜が」

「いいって別に」

「もしかしてまたなんかやられたのか?」

と倉本が心配そうに聞いてきた。

「いや。別に何も……」

今朝のことを言い出せなかった。

「そっか。良かった。彼女に火がつくと止められなくなるんだよ。なにかあれば

俺に言ってくれよ。あの暴走女とめられるのは俺だけなんだから」

「わかった」

倉本の頼もしい一言で少し安心した。





授業開始の予鈴がなり授業が始まった。

つまらない授業なのでぼんやり窓の外を見ていると

(!)

なにやらトカゲのように動く人影があった。

一瞬ビックリした。そして目を凝らしてみると

(伊織さん!!!)

それは紛れも無く伊織であった。

「おい、あれ……」

席が近い倉本に知らせる

「気にすんな」

というとさり気なく、カッターナイフを投げつけた。

見事に額にチェックメイト。血しぶきを上げながら落ちていった。

(カッター投げつけちゃったよ……)

「ちょっとなにしてんだよ!! 投げつけてんの!!」

「何ってカッターナイフだよ?」

と冷静に答えた。

「何冷静に答えてんの!!?」

「ヒドイじゃない」

と机の下から声が。

恐る恐る見てみると伊織が体育座りで座っていた。

「うわ〜!!」

余りの驚きにイスから倒れ尻餅をつきそのまま後ずさりしてしまった。

「どうした!!」

と教師が向かってきた。

机の下から出てくるのを見た教師は

「なんなんだ!?君は?今は授業中だぞ!」

と教師は怒り始めた。当然だろう

「取材ですよ。谷口君の密着取材」

「なにわけのわかんないことイッテルですか?」

これも当然の反応だろう

「香取先生? そんな強く言える立場なんですか?」

「どういうことだ?」

「ネタは上がってるんですよ?」

「なんのことだ?」

教師に近づき耳打ちする伊織

「高井くんのお母さんといい関係だそうですね?」

「うっ……」

凍りつく教師。

(何を吹き込んだの? この人は……)

「じ……自習」

と教師は教室を後にした。とても後姿が悲しそうに見えた。

(ごめんなさい……先生……)

「伊織ねぇ〜!!」

と倉本は鬼の形相で腕を組み伊織の前で仁王立ちする。それから1時間説教。

「わかったなら、よろしい。後でちゃんと先生に謝るんだよ?」

「うん。……ひくっ」

終わった頃には伊織の目にはうっすら涙が浮かんでいた。

その光景をまの当たりにしたクラスメイトたちは

「すげ〜!! あの伊織さんを!!」

「こうも言い負かすとは……」

「涙目だったよ?」

と感動していた。そのときの倉本には後光のヒカリが射して見えた。






一方茜はというと

「でね先生ったら・・・って言ってね?」

「ハハハ。バカじゃない?それマジウケル!」

話している中

(ちょっとやり過ぎたかな?でもあの人誰だったんだろう?龍二とどんな関係なんだろう?)

と考えていた。

「茜ちゃん?茜ちゃん?」

「え、なに?」

「どうしたの?ずっとぼーっとしてるけど」

「いやちょっとね……」

「好きな人の事でも考えてたの?」

と美和子がちょっとからかってみる

「違うわよ!! そんなんじゃないわ!!」

「ならどんなこと考えてたの?」

「それは……」

口ごもる茜。

「わかった。今朝のこと?」

「今朝のことってなによ?」

「なにとぼけてんのよ」

「え? なになに」

と食いついてくる友達。

「何でもない!」

とまるでこの話題は終わりというようにはっきりとそういった。

そんな日が三日続いた。






夕食

やはり重い空気。

「あ…かね?」

「なに?」

「伊織さんのことなんだけど……」

「あぁあれね?全然気にしてないよ。まぁ家族だし

そりゃ龍二だって女を連れ込む時だってあるもんね?」

と角が立つような言い方の茜。

「そんなんじゃないって」

「どうだか?」

疑念を持つ茜。

「だからそんなんじゃないって!! 僕が好きなのは!!」

そういった僕は我に返った。

「龍二の好きな人は?」

「僕の好きな人は・・・」

僕はだんだん口ごもっていった。

(……バカ)

僕はいた溜まれず部屋に戻った




「どうした? ケンカでもした?」

「またはいってきたんですか?懲りないですね?あんなことされたのに」

「だいたい、どんなに向こうが悪くても男から謝るもんだけどね」

「誰のせいでこうなってると思ってるんですか!!!」

ずっと伊織をにらむ僕。

「わかった、わかった。そんな顔しないでよ。あなたの取材はもう止めるわ」

「本当ですか?」

「はい、これ。謝礼」

と伊織は映画のチケット二枚を僕に渡した。

「この映画茜が見たいっていってたやつだ! ありがとうございます」

とあまりの嬉しさを隠し切れずはしゃいだ。

「本当、茜ちゃんのこと好きなんだね?」



チャイムが鳴り茜が出る。

「倉本君?」

「本郷さん? すまないけど入れてくれる?」

「ええ……」

という昼休み以上の鬼の形相で家に入った。

そして今までの経緯を茜に話す倉本。

「ゴメンね? 龍二脅されてたんだ、伊織ねぇ〜に。取材に応じなかったら

本郷さんと一緒に住んでることを一面トップにするって。たぶん久しぶり

のネタだったから暴走したんだんだと思う」

「そう。それよりなんでそのこと知ってんの?」

「何年、龍二と友達でいると思ってんの? あいつの言動見てればバレバレだよ。それでも必死で隠そうとしてるから知らないふりをね。あいつもあいつらしいっちゃあいつらしいけど。まぁ他の人にはばれない程度だから問題ないけどね」

と二人は話しながら僕の部屋に入ってくる。

そして倉本は勢いよくドアを開けた。

「伊織ねぇ〜!! 帰るよ!!」

「じゃ〜ね。ということで二人が一緒に住んでいるってのは黙っとくからな」

と首根っこを掴み伊織は引きずられていった。

「なんだったんだろう?」

「さぁ〜……」

「そういえば、龍二の好きな人で誰なの?さっき言ってたジャン。僕の好きなのは!!って熱弁ふるってたじゃん。」

茜は唐突に質問してきた。

僕はあまりに突然だったのでうろたえた。

「それは・・ね。」

「それは?」

こうして一晩中僕の好きな人を延々と聞いてくるのであった。




数日後

チャイムがなり、茜と二人で出てみると荷物をたくさん抱え込んだ伊織がいた。

「伊織さん、どうしたんですか?」

「密着取材よ。だから今日からよろしく」

「ちょっと待ってくださいよ!!!取材は止めるって言ってたじゃないですか?」

「あなたの取材は止めるとは言ったわ。でも二人の取材を止めるとは言ってない」

こうして伊織の密着取材という名の居候が始まった。

「は〜……」













美女2人と仲良くしているととある男がついに動き出した

次回よ〜し!わかった勝負だ!!

なんかわかりやすくない?



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