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第2話 なにがあっても私がついてるからね

いきなり番外編ぽいですが……

あと1話目と2話目の龍二君の性格が変わってると思いますが気にしないでください(笑)

ケンカした翌日本当に大雨になった

「きょう全国的に大荒れでしょう。とくに……」

という朝のテレビ。

「電車が動いてない? やばいな今日大事な会議があるのに」

と父親がぼやいていて家を出た。

そしておれは茜の耳元で

「昨日お前が日ごろ言わないこというから」

と囁くと

「なんだって」

とみみをつままれ

「もう一回いってみぃ〜」

と睨まれる。

「いえなんでもないです」






プルルルプルルル

と電話が鳴った。

茜がでる。

「はい、はい。わかりました」

と電話の声がだんだん弾んできた。

(どうしたんだろう?)

と思った。

「はい、はい失礼します」

と電話は終わったようだ。

「龍二? やったわよ今日学校休みだって」

(うそ……マジで……)

僕は素直に喜べ無かった。

というのも……

「龍二? 肩もんで」

「はいはいはいはい……」

と肩をもまされ

「龍二? お菓子持ってきて」

「はいはいただいま」

と僕はこき使われるからだ。

「はぁ〜なんで僕がこんなことしないといけないわけ?」

と小声でぼやく。

「なんかいった?」

とにらみつけられた

「いえ……なにも」

と慌てて否定した。

「うん、はい。わかりました。すぐ行くね」

と母親は電話を切った。

「茜? 龍二?」

と呼ぶ母親。

「なに」

「なに? かあさん」

僕たちは母親に呼ばれ返事をする。

「ごめん、ちょっと私、会社いかないといけなくちゃった」

と告げられた。

「なんで? こんな雨なのに」

と僕が問う。

「こんな雨だからよ」

とニッコリ笑い答えた。

「そっか、大変だね」

という茜。

「かあさん、復帰初仕事か」

感慨深くなる僕。

「がんばってね」

と茜は激励の言葉を送る。

「それじゃいってくる」

母親は家を後にした。

「いってらっしゃい」

と2人で見送る。






茜の母親、いやかあさんは昔は大人気の女子アナだった。全盛期の時はレギュラー番組十本以上持っていたという。主に夜のニュース番組の担当が多くその落ち着いて、どこかさめたように読む姿に人気を博したという。しかしバラエティー番組では対照的に天真爛漫で好き勝手な言動をすることから若手芸人泣かせとも言われたそうだ中学時代から付き合っていたとうさんと結婚して茜が生まれたことからは表舞台からは去っていたが、僕たちが高校生になったのを機にフリーアナウンサーとして、また表舞台で生きようと決心しだ。今日がその第一歩目である。


「初めてかあさんをテレビでリアルタイムで見れるね」

と明るくなる僕。

「今日のニュース絶対に見とかないと、あとがウザくなる」

ダルそうな声。

「たしかに……」

僕も共感した。

僕達は小さい頃、よくイヤと言うほどかあさんの番組を見せられた。

私は昔はすごかったんだからと言わんばかりに……







「ていうことでお昼は適当になんか食べるから夜お願い」

と勝手なこと言って部屋に戻る。

「また、インスタント? 料理ぐらいは自分でやんないと後々こま」

「うるさいわね、つべこべ言わずにあんたがつくる!!!」

僕の注意にギロッと目を尖らして問答無用に反論させない目でプレッシャーをかけてきた

「はいぃ〜」

有無を言わせず従った。

「フラれタ50人の人たち、これでよかったかも……」

小声で口走ってしまった。

「なんかいった?」

とほほをつねられた。

「いえなにも」

(こいつと結婚した人は、一生棒に振るんだろうな〜……って何考えてんだろう……)



そして夜

と僕は台所にいって夜ご飯を作り始めた。

「ねぇ〜? なにがいい?」

と茜の部屋の前でリクエストを聞く。

「うん。適当にいいよ」

と返ってきた。なので冷蔵庫にあるも残り物作ることにした。








数十分後

「よし、できた」

料理は完成。

「できたよ〜」

と僕は茜を呼んだ。すると来るなり

「おそ〜い」

ととび蹴りを食らった。

「イテテテテ……何?」

「遅すぎる、私もお腹減って堪んなかったんだから。もっと早く作りなさいよ」

とむちゃな要求をされる。

「こればっかりは……」

苦笑いを浮かべる僕。そんな僕を

「うるさいわね」

という言葉でバッサリと切り捨てる。

「食べよっか」

と僕が促す。そして茜が口を開く。

「久しぶりだね2人で食べるのって」

「そうだっけ」

茜から提供された話題に首を傾げる僕。

「うん、小学校の低学年とき以来」

と茜は続ける

「そうだっけ?」

しかし記憶にない僕はまたもや首をかしげる。

「ほら? その時お母さんよくおじいちゃんを見にいってたじゃない」

と痺れを切らし答えをいうあかね。

「あ〜あのときか」

そう言われてぼんやりと思いだした。

「その頃龍二……」

茜は語り始めた




「お母さん帰るの明日だから茜? 龍二? ちゃんとお留守番しとくのよ?」

「うん」

とうなずく茜。

「いっちゃいやだよ。お母さん」

といまにも泣きだしそうな顔してしがみつく僕。

そしてそのたびに

「コラ! 龍二ワガママ言わないの」

と茜が突き放し家を出るかあさん。




「それでいつもお母さんが出ると泣く」

「いつの話だよ」

と昔の話に僕ははんのうしてしまう




「あ〜ん、あ〜ん」

わんわん泣く僕に

「ホラ泣かないの! 男の子でしょ?」

と頭をたたく茜。それでさらになく

このときから僕と茜の関係はできていたのかもしれない

そして僕は茜を見上げて

「お母さん、ちゃんと帰ってくる?」

と涙目できく。茜は一つため息をついてあきれたようにこう言った

「なに言ってんのよ。ちゃんと帰ってくるに決まってるでしょ?」

「でも……でも……」

と僕はまた泣く。

(そっか、龍二……)

と茜は小さいながら悟ったようだ。

茜は僕を抱きしめた。

「なにがあっても私がついてるからね」

と囁いた。




それで落ち着いたところで

「よし、ゲームしよう」

「うん」

と笑顔で弾んだように返事した僕に茜はホッとしたような笑みを浮かべる。

「なんにする?」

僕が聞く。

「えっと金電は?」

と提案する。

「え〜? 茜ちゃん強すぎるもん。でも茜ちゃんが言うなら

いいよ? やっても」

と微笑む僕。

「やろう、やろう」




「て具合によく金電したよね」

思い出を語る茜。

「確かにしたけど……なんでそんな話をするの?」

そこで純粋な疑問をぶつけた僕

「いいジャン別に」





「やったーまた勝った」

今にも泣きそうな顔する僕。

「わかった、わかった」

と言ってまた始める。そして

「やったー、今度は僕が勝った」

と喜ぶ僕。


(たく、同い年なのに、どっちが年上なんだか)

と頭を抱える茜であった





「……だったのよね?」

「うん」

とあいずちをうつ僕。

「ねぇ聞いてる?」

「聞いてるよ」

と慌てて答えた。

「それで夜は夜で……」






「お母さんいつ帰ってくるの?」

と質問する。

「あしたっていったじゃない」

と答えると僕は玄関にいきドアをあけて

「おか〜さん、早く帰ってきて」

と泣きながら叫ぶ僕。

そして茜がやってきて部屋に連れて行って必死に慰める。




「でさ? 泣き疲れると私の膝で寝てたよね」

懐かしむように茜はそう言った。

「だからいつの話してんだよ?」

「いいでしょ? 2人しかいないんから」

とツッコム僕にそう答えた。

そして夕食を食べ終え、それぞれの部屋に戻った。






「ホント久しぶりに家事したからパンパンだよ」

それから僕は勉強を始めた。

「う〜ん、ココ分かんないな。よし教えてもらおう」

茜の部屋に行き

「ちょっと英語おしえてくんない?」

テーブルで勉強する茜。隣に座る僕。

「珍しいね。龍二が教えてって。それに久しぶりじゃない?私の部屋に入るなんて」

「そうだね」

(へ〜変わってないじゃん。いつもあんなことしてるけど。やっぱ女の子なんだな。茜は……)

と僕は部屋に見とれていると

「でどこ教えればいいの?」

と言われ僕は茜の隣に座った。

「ここなんだけど」

「ここはねこうなるでしょ? だから……」

と説明する茜

(やばい眠くなってきた……)

とだんだん意識が遠のいていく

バタッ

僕は茜の膝で眠ってしまった。

「ちょっと? 龍二?」

と茜は呼びかける。

気持ちよさそうな寝息をきいてあきらめたのか

「たくっ龍二ったら大きくなっても変わんないんだから」

と頭をなでた。





翌朝

「ねぇ〜昨日の見てくれた?」

と問いかける母親

「あ!」

と僕たちは思い出したように声を発した。

すると……

「……です、とても風が……」

「ここ!! ここ!! 大変だったんだから。後ね……」

と昨日の中継のVTRを巻き戻して何度も見せられた。そのせいで

「やばい遅刻!!」

と慌てる茜。

「急いで、茜」

「わかってるっつうの」

と慌しく家を出るのだった。


龍二君が茜を助けたことを瞬く間に広まっていくそんな中一人の女の子が近づいてきた

次回 

そんなの、自分の胸に聞いてみなさいよ!!


何をしでかしたの?  龍二君


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