第15話 だから一緒に行かない?
なんとユニーク2万の大台を突破!!
さて今回はものすごくエロいと思いますが気にしないでください(笑)
斎藤の幼女淫行未遂事件(?)の数日後まったりとした夏休みを過ごしていた。
そんなときである。冷房をガンガンかけた部屋で見つけたものがある。
それは伊織が取材のお詫びとくれた映画のチケット。その後、斎藤の決闘や留学生のグラス、遥の追っかけなどで忙しく行けずにいた。
「今週末までか。よし」
と僕は立ち上がった。
向かった先は茜の部屋。
「あのさ」
とノックせずにはいると
「ちょっとやめてよ!!」
「いいじゃない」
と伊織が茜になにかを強要していた。しかも茜は半裸状態。
僕に気付いた茜は
「え?」
「え? あの」
一瞬時が止まった。
あろうこと茜の姿をまじまじとみてしまった。
「なにみてんのよ!! この変態!」
と茜の罵声といろんなものが飛んでくる。
その状況をお構いなしに
「ねぇ? 龍二君? これ茜ちゃんの水着なんだけど似合うと思う?」
と白の清純なビキニを見せられた。
「え? え〜と……」
と突然聞かれうろたえる僕。
「もう、そんなこと聞かないで!!」
とドアをバタンと閉める。
「ごめんなさい! と、とにかく後で話があるから僕の部屋に来て?」
(うわ〜……誘いにくくなっちゃったよ……)
と肩を落とし自分の部屋へと戻った。
気まずいまま数時間経った。
(それにしても茜結構きれいだったな〜……)
半裸姿の茜を思い出す。
「って何思いだしてんだよ!!」
「とにかく落ち着いて誘おう。とりあえずお茶を飲もう」
ぼくは立ち上がり台所へ向かった。階段を下りてるそのときだった。
「龍二? そういえばさっき話しあるって言ってたじゃない? 話ってなんなの?」
と1階のほうから茜が聞いてきたため、それに気を取られた。
そして足を踏み外し
「うわ〜」
と派手に階段から転げ落ちた。
「イタタタタ……」
しばらく動けないでいると
「あんた、いつまで乗ってるつもり?」
下のほうから茜の声がきこえた。目の前には茜の顔が大きく写っていた。しばらく見つめあっていた。
通りかかった伊織に
「お〜昼間からしかもこんな場所で大胆ね? お二人さん」
とからかわれた。
状況説明をするとリビングに通じる廊下に僕が茜に覆いかぶさっている。よって傍から見れば僕と茜抱き合っているようにしか見えないわけだ。
伊織にからかわれとっさに離れる僕たち。
「ご、ごめん」
「い、良いわよ。別に。そ、それより大丈夫?」
「う、うん」
「こ、今度から気をつけなさいよ?」
ぎこちない会話。いたたまれない空気から逃げ出すように二人は別れた。
これで余計に誘いにくくなったことに頭を抱える僕であった。
「どうやったらうまく誘えるんだろう? それにしてもいい匂いだったな」
茜はとても甘いにおいがした。懐かしい優しく包み込んでくれる匂い。
(って何考えてんだろう……)
「何がいい匂いだったんですか?」
どこから入ってきたのだろ?
「遥ちゃん!!」
そこには遥が立っていた。
「なんでここにいるの!!? どこから入ってきたの?」
と驚く僕に
「いや、あの勉強してたら消しゴムを落としちゃって……」
と申し訳なさそうな遥。
「要するに、落とした消しゴムを探してるうちにこの部屋に来ちゃったってこと?」
僕がそう言うと遥はコクリとうなずいた。
(ありえないだろ!! そんなこと普通に! でも遥ちゃんならありえそうだ)
と僕は勝手に一人で納得していた。
(とにかくまず家に送ってあげないと)
僕が頭の中で必死にシュミレーションしていた。彼女はそれに構わず
「でもこれって運命ですよね」
と言って抱きついてきた。
「ちょ、ちょっと離してよ!」
「いいじゃないですか〜ちょっとくいらい」
遥は不満そうな表情を見せ、笑顔で頬ずりをしてくる。
「龍二? 話ってなに?」
なんというバッドタイミングで僕の部屋に来る茜。
「話って……それ?」
怒りを抑えて茜の拳が震えている。
「どういうこと?」
「遥ちゃんとの関係を見せつけたかったのってきいてんの!!」
「違う!! 誤解だって」
有無を言わさず猪木並の平手打ちが飛んできた
「最低!」
という言葉と頬の痛みを残して茜は去って行った。
あれからどれくらい経っただろう? もう陽は落ち空は星で埋め尽くされていた。しかし未だに映画に行こうという一言が言えずにいた。それどころか相手にさえしてくれない。
「あれしかないな」
そうつぶやき僕は茜の部屋に向かった。
(本当に今日は最悪な一日。抱きつかれるし、裸見られるし、遥ちゃんと……でも話ってなんだったんだろう?)
と考えていると
コンコン
「茜? 今大丈夫?」
龍二がわたしの部屋のドアをノックした。
コンコン
「茜? 今大丈夫? 話があるんだけど?」
と僕は茜の部屋のドアをノックした。
「いいわよ」
と少し角が立つ言い方だったが部屋に入れてくれた。
「話ってなに?」
「今日のことなんだけど……ごめんなさい!!」
と素直に謝った。
「あ〜今日のは、気にしてないわよ。お互い不可抗力だったわけだし……だいたいあんたが悪いのよ? わかってる?」
顔を熟れたリンゴのように顔を真っ赤にする茜。
(やっぱりきにしてんじゃん)
「うん。これから気をつけるよ」
「でなによ、謝り来ただけではないんでしょ」
と茜は僕が本来言いたいことをを聞いてきた。それがちょっと嬉しかった。
「あ、あのさ? これ伊織さんから貰った映画のチケットなんだけど。今週までなんだよね? だから一緒に行かない? 今日のお詫びにさ?」
と玉砕覚悟で誘う僕。
(やっと言えた……)
「なんであんたと行かないといけないの? 生徒会長にもらったのなら生徒会長と」
とあっさり断られた。
(そうだよね……僕なんかと行くわけないか……)
(何考えてんのよ!? デリカシーがないったらありゃしない)
「はぁ〜……そっか。せっかく『2人のために』ってもらったのに」
と僕はため息をついた。すると
「わかったわよ。一緒に行けばいいんでしょ? 一緒に行けば」
と不服そうに言うけど恐らく嬉しいのだろう。少し顔が赤い。
「その代わり明日う〜んとお詫びをするのよ?」
「わかった」
「茜と映画か……茜と」
と自然と表情がほころぶ僕に
(仕方ないわね)
と優しい穏やかな視線を僕に向けた。
ということで茜と2人で映画を見に行くことになった。
なんだかんだでようやくデートにこぎつけた龍二君
そんな中黒い影が忍び寄る……
次回、いいから! 早く準備しなさい!!」
デートうまくいくかな? 龍二君




