突発的に思い付いて書き上げた物(ゲーム)
アルフレッド(青年)の声が空気を震わせて響いていく。
「初めは歴代のファン達にとって、希望の光だった。しかしあの時から希望は呪いへと変わってしまった」
初代ナレーター兼おじいちゃんはその体を横たえながら語る。
「ゼ○ダの伝説……それは初代ファミリーコンピューターの時代から続く物語。人々は自らを主人公と同化させ、争いに満ち溢れたその世界を救うべく旅を続けていく。そして、その記憶が一つの伝説を未来へと繋げていった。そこまではまだ良かった。あの世界は人の手によって創られた世界、人々が進む道のりも多かれ少なかれ似たような物で、多少迷う事はあっても道を逸れる事などそうは無かった。しかし新しいゼ○ダは違った。自由という名の可能性は、とても恐ろしい呪いとなって人々を苦しめたのだ」
「呪い……」孫がその隣で立っている彼女の手を握りながらそう呟く。
「広大な世界は時の流れを加速させる。次々と現れる山々や谷は人々の止める時を忘れさせ、誰もが次を欲し、自分のやりたいことをやりたいようにやっていく。そこに理性の留める暇などない。人々は魂を世界の重力に引かれ、離れられなくなる。私もそうだったように」
おじいちゃんは孫達から顔を逸らすとある一点を見つめた。するとそこから床がせりあがり1つのゲーム機とパッケージが姿を見せる。
「それでもいいと言うならそれを持っていけばいい、後には赤い帽子の男も控えておるようだ」
その後一週間バ○ージの姿を見た者は居なかった。
これのせいで制作、執筆が滞っているクリエイターは結構いると思うんです、思うんです