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入学式でわかった事実
入学式当日。
俺の名前は井原真人(イハラマナト)。
つい三ヶ月前、有名私立中、明星学園大学附属明星中学校への切符を手にした。
とは言っても、ギリギリセーフで入学することができた、俗に言う『補欠』の集まりのクラスなのだが。
この学校はバスケの選手を集めている。
全国出場は当たり前、制覇も夢ではない。
男子ならバスケをやりに来る受験者も多い。
俺も、そのために此処を受験した。
ただ、頭が良くなくてはならないのだ。
それで大半の者たちは不合格。
しかし、俺は入ることができた。それで、結構自信もついた。
一応、勉強も苦手ではなかったし、貧乏な家庭なわけでもないので、親もすんなりと受験を許してくれた。
特別な努力、例えば寝る間を惜しんで勉強するなんてこともしなかった。まぁ、それだから補欠クラスにいるのかもしれない。
とにかく、この学校にいれば進路もいい方に向かうし、一石…何鳥だろうか。
くだらない自分はまぁよしとして、俺のクラスに向かった。
教室に入って俺は愕然とした。
俺以外のほぼ全員が揃っている。
そして、
見る限り全員女だった。