閑話 リナちゃ愛が強い小唄
だが、遊び相手は雑に扱う
「……げっ」
「おかえりーー、飯作って待ってたぞ」
この人、ほんと暇だなあ。
一人飯食す前提で、弁当買ったのに……。
「少しもらう」
カレーライス……。
じゃがいもと人参と玉ねぎと豚肉を使った、オーソドックスなやつか……。
二人分想定してか、量少なめだけど。
「……美味しい」
皿に盛られたものを残すことができず、無理して食べてしまった。
弁当は、明日の朝食にするか……。
「……来たってことは、話がしたいんでしょう」
「久々に、二人で映画見ようと思って」
「この前パチンコに連れてかれたこと、忘れてないからな」
「あの時は、どうかしてた。あの後『ほんとはイタリアンが良かった』って、裏アカで呟いてたしな」
"別名義"で、覗いてたりする……?
「リナが好きそうなファンタジー物借りたから、気に入ると思うんだけどな」
「待って。その前に、セッティング」
部屋暗くして、ジュースとポップコーンを用意する。
その際にアロマも焚いて、不思議な雰囲気に包まれながら観るのが、好きなのだ……。
「……やけに、乗り気じゃん」
「ノリを重視したいというか」
映画を観てあれこれ言いながら、一日が終わった。
ナルニア国物語が好きな時点で、年代が分かってしまう……




