閑話 祖母が嫌い
「無理して食べなくていいのに」
「……だって残されたら、おばあちゃんの気持ちを無駄にしてるみたいで、嫌じゃん」
ハルラは、そんな事思わないよ。
私の嫌いなものばっか詰めて、"一見温か"だけど、思いやりのない言葉で騙して、私を送り出して。
そう思うと、去年亡くなったスピラおじいちゃんの方が、温かだったなあ……。
「……ソアラ?」
「なに?」
「……泣いてる」
人差し指をあてると、情けないことに泣いていた。
"ほんのちょっと"だから、少し経てば乾く。
「なんでもないよ。今日も、コンビニ弁当美味しかった。明日は、違うものが食べたいかな」
「例えば」
「寿司とか」
「寿司……か。弁当どうしよ」
「食べてもいいし、食べなくてもいいよ。僕にとっては、いじめそのものだし」
この言葉、何回言ったろう。
その時は体を張ってくれた先輩も、時間が経つと他の女子に目が行って、返事が素っ気なくなって。
「……ソアラは好きなものだけ、食べればいいよ。僕のことは、気にしないで」
そっか、そうだよな。
ファウは最初から、私のことが好きなんだよな。
だからいつだって、優しくしてくれるんだよな。
「明日、行こうね」
後輩のテンパり具合は、いつ見ても楽しい。




