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二者択一実質一択(断罪編)

王都追放かそれとも地位を捨てるか。どちらか選べと王は告げる

これが意味することをエルレイ侯爵はゆっくりと飲み込んでいった


王都に別宅として屋敷を構えている貴族は少なくない

社交シーズンにのみ使うという使い方だが公爵を筆頭にちょっと金がある子爵くらいまでがベッドタウンとして使っている


そして引き払って出ていけということは、二度と王都で社交をすることはできなくなる。貴族社会において社交は重要な情報交換の場だ。そこに参加できない時点で侯爵家として多大な被害を被るといっても過言ではないくらいに。ともすれば家が潰れる

王族に見放された貴族の未来などあるわけがないのだから


さてそれではどうするか・・・とはいえエルレイ侯爵に選択肢など最初から一つしかないのだ。

地位を降りて他の者に明け渡す、それしかない


「かしこまりました・・・それでは後任の者を選び侯爵の地位を明け渡すこととします」

「そうか、それがいいだろう。宰相よ、娘に良い嫁ぎ先も見つけてやれ。動けぬとは言っても血筋は確かだだ、いい相手がいるだろう」

「そうですなー。侯爵家の一人娘ともなればそれなりに手を上げるものもいるでしょう。たとえ社交が出来ずとも」


それはあまりいい嫁ぎ先の候補がないと言葉裏に言っている

そも貴族なら若いうちから婚約者が決まっているなどザラで、10代半ばともなればもう結婚は秒読み、あとは学園を卒業してはい結婚、というのが基本なのだ。


それなのに未だ婚約者も不在ということは、血筋や地位はよくとも他に問題があったのだ、彼女の場合は。

それは動かなくなった足だったのかもしれない、あるいはその性格か・・・

どちらにしろ明るい未来はあまり見えない


「お待ちください、リーシャの嫁ぎ先については私が責任を持って!」

「その責任を持って躾けた娘の態度は酷いものだったと聞いたぞ。そのお前に責任など背負えるわけがないだろう。心配するな宰相が責任を持って決めるだろう」


お前と違って、と言わないだけ王は優しかったろう。ただ言葉にしないだけでその目は少なからず怒りを含みエルレイ侯爵を睨んでいたが


ろくに娘も躾られない、その言葉に顔を下げてはいたがその表情は王同様睨むような目線を向けている


エルレイ侯爵は一人娘を溺愛している、それは貴族の中ではよく聞く話であった。

デビュタントの際の豪華なドレスや社交パーティーで下位の貴族に難癖をつけたリーシャをかばいその貴族を潰す程度には

それもあってこの親子に近づくものは上位貴族のみ


ただリーシャが歩けなくなり、それを哀れに思ったレティカ姫が文通を始め二人は仲良くなったらしいが・・・。実際の中身は王族への敬意など無い溺愛され、わがまま放題の娘が出来上がっていたというわけだ。


その後王都を去ったエルレイ侯爵の後釜には分家の中でも優秀とされ年若い20代の青年が着くことに。

丁度王都で文官としても働いていたこともあり、そのままエルレイ侯爵の屋敷へと居を移し生活を始める。

が・・・優秀な文官として働いていたものが、いきなり侯爵家の当主になって上手くできるかと言えば・・・どうだろうか。




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