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苛立つのはセイジだけでなく

エルレイ侯爵が部屋を出てから一時間ほど経過・・・いつまで待たせるんだと苛立ちを募らせている中、ようやくエルレイ侯爵が姿を現した。一人で


「お待たせして申し訳ありませんシャルロッテ王女殿下。娘の準備ができましたので部屋へお越しください」

どうやら招くのはシャルロッテ王女殿下だけらしいので俺は座って待つことに。

女同士で何かあるのかもしれない


そう思って椅子に座っているとなぜか騎士様に腕を取られ立たされた。どういうことだ、俺は男だぞ


「一時間も待ったのだ、もういいだろう。さっさと治療をして帰らせてもらう、我々も暇ではないのだ」


普段着飾らない騎士様からすればやはりこの待ちぼうけの1時間は不満だったのだろう。茶の一杯も出ない、血の跡はそのままのこの部屋に放っておかれたのが。

エルレイ侯爵としても色々ぱたくたして構う余裕がなかったのかもしれない、それにしても王族相手にこの対応はまずかったろう


「い、いえそれが娘がまずはシャルロッテ王女殿下に話がと」

「私がいなくなればセイジは一人で帰るぞ。私だけでなくセイジとてこの扱いに不満を覚えないわけがない。それでどうする、娘の治療をしてほしいのではないのか」


女性とはいえ甲冑姿の者に詰められエルレイ侯爵は後ずさるも壁に阻まれた。どうするか、など答えは決まっているだろうに

これ以上娘の支度を待つつもりは二人にはない


「わ、わかりました。それでは・・・部屋へどうぞ・・・お二人とも」

そう言いながらセイジに向けての視線は恨みがましいものだった。話を進めたのはシャルロッテ王女殿下だというのに


「お取込みでしたら私は帰って後日また日を改めてということでもいいのですが。30年くらいしたらまた来ますので」


こんだけ待たせたんだ、次はお前を待たせてやる。そうエルレイ侯爵には聞こえていたことだろう

セイジとしては二度と来ないという意味なのだが


「セイジ、レティカの友人だ。治ることに越したことはないだろう。もっともこれ以上時間を割く気はないが」

「はいはい、わかりましたよ。それでは診察にいきましょ。ああそうだ侯爵様、必要になるかもしれないので男性一人とご令嬢の身体に触れるある程度筋肉のある人を一人用意していただけますか?」


セイジの要求にエルレイ侯爵は首を傾げるが、それがどういう意味がはすぐに分かることに


ノック数回、シャルロッテ王女殿下がすると部屋からはか細い女性の声が

「失礼します、シャルロッテですエルレイ侯爵令嬢」


その後ろにセイジが続くとさっきのか細い声はどうしたのか絹を裂くような悲鳴が部屋に屋敷に響いた。

随分と元気だろうに、それなら待たせずさっさと入室させて欲しいもんだ





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