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神殿内の診療所

そのままセイジが神官長に連れてこられたのは西にある聖女ディアナが使う診療所だった。


この王都オーリオにある中央神殿には二人の聖女がそれぞれ西と東に診療所を持つ

そして中央から奥に進むと祭壇や神官長が使う部屋などがあるそうだ

ちなみに西がローズ、東がディアナの使う診療所。

つまりディアナに許可なくこれからセイジはその診療所を使うというわけである



うわぁ絶対後でトラブルになるやつだ。

見える面倒を前に頭を抱えてうずくまりたくなる


「それでは午後から患者を神殿内に入れますので、それまでごゆっくりおくつろぎください」

と、神官長は言うものの・・・こんな場所でくつろげるか!と文句を言いたい


診療所とは名ばかりな気がするこんな場所で。

まずモノがゴチャゴチャしている。ディアナが座るであろうなんか豪華な装飾のある椅子と、なぜか質素なベッド。

それを囲むように書類やら皿やら、果ては飲み物でも入ってたのか革袋に木のコップが・・・なんだここ!?

俺は診療所という名のゴミ捨て場にでも押し込められたんじゃないかと本気で思った


そしてそれは後ろに控える騎士二人やエリーゼもそうだったらしい・・・

軽く鼻を摘まんでしかめっ面をしている


「これ下手に掃除しても文句言われるだろうし・・・外で軽く衝立やって診察したらダメか聞いてきてもいい?」

ここで診察なんぞしたらむしろ病気になりそうだ、俺まで


「それでは私が聞いてきますのでセイジ様はここでお待ちください」

そう言い足早にこの場所をエリーゼが去る。絶対ここから離れたかっただけだろ!


「それでは我々は部屋の外で警備していますので。セイジ様はどうぞ部屋でおくつろぎを」

と、今後は騎士二人が外に。こいつらも部屋に居たくないだけだろー!!


そして三人が居なくなり俺は気づいた。久しぶりに一人になった

つまり・・・逃げるチャンスだ!と

物を足でかき分けながら窓を開ける、もうこの時点で足には何やら不快な感触が。絶対何か液体漏れたわ・・・


窓を開けることで心地いい風が少し入る

こんな人の多い王都でも案外風はいいものが吹くらしい。日本の都会とは違うレンガとほのかな花の匂いが香る

こういうとこはこっちの世界もいいもんだと思わせてくれる。

とりあえず後ろのゴミからは目を背け、俺は前を向く!


「あぁ、逃げようとしないでくださいねセイジ様。俺たちの首飛びますよ?一緒に旅した仲じゃないですかー俺の腰をあんなに強く抱きしめてくれたの忘れてないですよ」


窓の外には護衛の一人が立っていた・・・あぁこっちも忘れてないよあの筋肉の感触は!

仕方なく俺は再び後ろのゴミと向き合った・・・どうやらどうやっても俺はとりあえずゴミと向き合わねばならんらしい


エリーゼが回答を貰い返ってくるも、その回答はここで治療しろ、とのことでさらに俺に絶望をプレゼントしてくれた。こんなゴミ部屋でなにしろと!


神官長の頭がつるつるに剥げる呪いでもかけてやりたいわ

ゴミまみれの部屋の異様に豪華な椅子。そこにちょこんと申し訳なさそうに座りセイジは午後を待つのだった。

というか俺まだ治療するって返事してなかったんだが!?なんか強引に護衛の方々とエリーゼに連れてこられたんだが!

腹は減ったしさすがに色々と疲労してるのに働けとか・・・この世界の労働ブラックすぎる

初作品となりますがいかがでしょうか?

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