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救世主かあるいは

聖人と聖女、両者がにらみ合い膠着状態となったのを打ち破ったのは・・・一台の馬車の到来であった。


どこかで見たような馬車だなと思ったが、描かれている家紋はおそらく辺境伯のだろう。

朝一番に迷惑にも来た聖女らを誰かが知らせたのか。


「おやおや、これはこれは聖女様御一考様。お越しになるとわかっていれば歓迎の宴を開かせていただいたというのに」

何も知らずいきなり来て迷惑だ、と言わんばかりの辺境伯の見てわかる作り笑い。

この手の重要人物を領地に迎えるとなれば護衛なり準備が不可欠。知らなかったといって何かあっても責任を取らされるのはそこの領主なのだ。


「あら、ごめんなさい。火急の用事だったの辺境伯様。でもその用事もこの聖人を王都に連れ帰るだけだからもう終わります」

この聖人と指差されたのをさっと交わす。おかげで聖女の指先には誰の姿もない

後ろの騎士の一人が笑ったのを俺は聞き逃さなかったぞ。


「それはそれは困りますねぇ~そこの聖人様は私が保護し雇っている者です、それを勝手に連れていかれるのを許すわけにはいかないのですよ」

辺境伯にも指を差された。もちろんさっと避けたとも、二人して誰を差してるんだか。というか失礼という文化はないのか?


「辺境伯様が困るかどうかは関係ありません、私には神官長様より預かった書状がございますので」

聖女が懐から取り出した書状を辺境伯は読み上げ、そしてにやりと笑った


「聖女様、これはあくまでも聖女を発見したときに効力のあるモノです。そこの聖人は見ての通り男です。この書状と法ではこの男を拘束はできません」

今まで癒しの奇跡を使える男などおらず、聖女を保護することは法で定められていた。

その聖女に危害を加えると厳罰だということも

しかし男、聖人などというモノをどうしたらいいのか、王都の面々は特に考えずとりあえず聖女と同じようにしようとこの書状を聖女に渡したのだろう。


「確かにこれは聖女用のものですがそこの男も癒しの奇跡が使えます。となればこの男もまた聖女として」

「それは違います。この書状に適応されているモノを強引に娶り子を産ませることを禁止するともあります。それではこの男には適応されないモノです。法には解釈はありますが勝手な解釈は職権乱用となりましょう。その昔見つけた聖女に自分の子供を作らせ時代の聖女を作ろうとした愚か者がおりましたのでね。これは防がねばならない話です」


にらみ合いは聖人と聖女から、聖女と辺境伯へと変わったものの。

以前としてその渦中にセイジはいる。この機に乗じて逃げようと考えるものの、逃げようにも逃げ道が見当たらずただただ立ち尽くす。









初作品となりますがいかがでしょうか?


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