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整復レッスン!

「はい、ということでこんな感じにレティカ姫に施術してほしいのですが覚えられましたか?ホッカ様」


別室のベッドの上で何度も同じ施術をされヘロヘロになった騎士をよそに、俺は侍女のホッカ様に確認をする。

幸い全身ではなく背中側一か所だけの整復なのでそこまで手順は多くはないが、一度で覚えるのは難しく、しかも骨格など知らない素人に教えるのもあってかなり難航している

「あ、あのもう一度最初から、その背骨の右側に膝を押し当てながら身体を捻るところをもう一度」

「かしこまりました、ほら騎士様寝てないで起きてください」

「もういやだぁー!俺以外にもいるだろ、そっちにもやれよ!」

「人はみんな骨格が違うので他の人だと観察する目も狂うので同じ人がいいんですよ、いいですかホッカ様、この背骨のところから拳一つ分横の位置に膝を当ててこう!です」


何度も実践の材料にされ騎士は今日何度叫んだか分からない悲鳴を上げていた・・・

それを聞く同僚とモーロック子爵の顔はただただ青ざめるだけで・・・

別にあんたらにやっても良かったんだが、やる人が増えると恨みも多く買うからいやなんだよなー。

こっちとしては子爵以外に恨みはないし。


「た、たぶん分かったと思います。それでは今からレティカ姫に施術してきたいと思います!」

と言葉は自信に満ち溢れていたが、彼女のその表情は不安そのもの。というか身体震えてませんかね


「失敗しようと何があろうと私が回復はできますから安心してください。まぁ本当にどうしようもない場合は私が整復しますが、その時は騎士様と子爵を部屋の外に追いやって三人だけの秘密、ということにでもしましょう」

不安でいっぱいそうな彼女にささやくと少しだけ安心したような表情をしてくれた。いや本当は俺だって自分で施術してあげたいんだけど、こんな大役他人にやらせて申し訳ないわ。あっちの世界じゃ絶対にありえない


「それではこれから姫様に施術します、かなり大変そうなので頑張ってください姫様!」

「は、はい!?私が大変ですの!?」


ホッカ様の言葉に姫様が困惑する。

普通治療って患者は身を任せるだけで何もしないもんな。それを頑張れと言われて困惑しないわけがない。

ホッカ様の治療する様子を男たちは黙って見守るのみ。というか子爵らここにいる意味あるんだろうか・・・

部屋にはホッカ様の必死な声と、姫様のちょっと艶めかしい声と苦痛の声が響く・・・これこそ聞かれたくないと思うのは俺だけか?


あとボキボキ!とかゴキ!とかそんな音も聞こえてやはり子爵らは青い顔をしている、まぁふつう聞きなれないしな。


ホッカ様はかなり頑張って覚えたおかげで整復は無事に完了した、ベッドで倒れる姫様の手を取り診てみると圧迫された神経も開放されているのが確認できる。

「これでレティカ姫の足は動くようになりましたよ。ただ筋肉は落ちているのでしっかり食べて足のリハビリから始めましょう、やり方はホッカ様に教えておきますのでお二人で頑張ってください」


やり方と必要なものをメモした紙をヘロヘロになったホッカ様へと渡す。

これで俺の役割も終わりだろう。あまり姫様のぐったりした姿を見るのも失礼なのでモーロック子爵らと早々に部屋を出ることに


「さて、これで解放していただけますか?」

「まだだ、まだ姫様の足が治ったのを確認できていない」


それはそうなのだが、どうやら俺はまだ開放されないらしい。

ということで俺は嫌そうに屋敷の一室へと通された。明らかに物置小屋みたいな狭い上にちょっと埃っぽい部屋に。こっちもこの屋敷にいるのイヤなんだが!?

初作品となりますがいかがでしょうか?

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