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治療方針

「私のため無理をさせてすみませんでしたセイジ様。どうか顔を上げてください、先ほども言った通り私はベッドからろくに出られしない身、マナーは気にせず気楽に接してください」


そう言われようやく顔を上げる。そして姫の傍に控える女性が目にはいった。おそらく姫さまのお世話をする侍女なりメイドなりの方なのだろう。

この女性がいるならどうにかなる・・・だろうか。

レティカ姫の治療方法に少しだけ面倒かつリスクがあるものの方法を思いついた。もっとも協力者はあと一人必要なのだが


「それでは早速診療させていただいてもよろしいでしょうか?あまり長居しても失礼を重ねてしまいそうなので」

「ふふ、そうですね。セイジ様のお時間を不要に奪うわけにもいかないですもの、申し訳ありませんが診ていただけますか?」

前に出ようと足を踏み出すと方を騎士の一人が掴んだ


「不埒な真似をするなよ、お前の首が落ちるかどうかは行動次第だからな」

ぼそりと、そう呟くだけ呟いて肩から手を放す。とりあえず痛かった

そんな忠告されなくてもわかってる、というかそんな心配なら今から帰してくれてもいいんだが?


姫様はともかく他の男連中には不満しかない中、俺は再び前に出て姫様の隣でしゃがむ

「それでは姫様、お手を拝借してもよろしいでしょうか」

「手でよろしいのですか?私足が悪いのですが」

「足でもいいのですが、そちらを触る方が不埒そうなので。手を触ることでも悪い場所がわかりますので」


差し出された細く白い手を手に取り、レティカ姫の身体の診察を始める。

・・・どうやら腰より少し上の部分の骨が曲がっていてそれが神経を圧迫して下半身を麻痺させているらしい


これではいくら治しても無理だろう、ただこれを治すのは出来るがやはりものすごいがっつり触る、というか明らかに怒られる触り方しないと治療ができない。


「悪い部分は特定できました、治療も可能です。ただしそれにはレティカ姫にものすごい触る必要があり、まず間違いなくこの部屋の全員に止められた上で、もし治したとしても私の首が吹っ飛ぶのですがどうしたらいいでしょうか?」


治療が可能と聞いて明らかにレティカ姫の顔がほころぶのが見えたものの、その後に続く言葉に周りから明らかに殺意すら感じる視線が向けられる。だから貴族のしかも女性の治療はキツイと思ったんだ。


「そ、それはもしや・・・裸にならないとダメ、とかでしょうか」

「いえ多少動きやすく薄着にはなってもらう必要がありますが裸でなくて大丈夫です、ただ背中の骨が曲がっているのでそれを治すためレティカ姫の身体を右に曲げたり左に曲げたりと私が整復する必要があるので。ただ周りを見てわかるように、私がそのようなことをすれば生きてこの領地から出られないのでどうしたらいいのかと」


治るのであれば姫としては治療してほしかった、がそれを明らかに周りの面々は許さないであろうことはこの部屋に漂う空気で察してしまう。

仮にも王族、しかも嫁入り前の姫が男に身体を触らせるのはあまりよろしくないからだ


やはり、というか当たり前なのだろうが妥協案が誰も出してくれないので代わりに俺が手を上げた

「ですのでこちらの騎士にレティカ姫にする施術をそちらの女性に覚えていただき、それをレティカ姫にして欲しいのですがそれは可能ですか?」


『え”!?』姫以外の全員が声を揃えこちらに視線を向け驚く。だってそれ以外に方法がないだろう、俺が生き残る方法が!

ちなみに指名した騎士はさっきこちらに呟いた騎士だ。これくらいの犠牲にはなってもらってもいいだろう



初作品となりますがいかがでしょうか?

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